DeNA・梶谷隆幸外野手(31)が勝負のシーズンにかける悲壮な覚悟を明かした。右肩手術明けの昨季は41試合で打率2割1分5厘、5本塁打、15打点。今季は主砲の移籍で空いた外野の定位置奪取とキャリアハイの活躍を誓った。
「実は去年から野球が楽しくて仕方がないんですよ。今までは苦しい野球だったんですけれど、去年からは野球の本当の楽しさを味わいながらやれている。今年はやっちゃいますよ」。とにかく明るい表情が印象的だ。
ただ目の色を変えて臨んだはずの昨季は悔しい結果に終わった。「自分の中で精一杯でやっていても自己満足になっていたのかもしれません。今年は打ち方、考え方の根本から劇的に変えないといけないかなと。今までと同じように打っていても打率は規定に乗った年で2割7分5厘(2015年)。本塁打は21本(17年)が最高。それじゃ満足できませんから」
トリプルスリーも狙えると期待された大器も、今は後輩を追いかける立場。“ポスト筒香候補”にも名前は上位に挙がらない。「(ラミレス)監督にも『ベテラン』と呼ばれますが、ベテランじゃないよ、って。まだ今年で32歳。勇人(巨人・坂本)、将大(ヤンキース・田中)、マエケン(ドジャース・前田)も、同世代はみんな今からという選手ばかり。自分の場合は成績を残せていないからベテラン扱いされてしまう。そこは見返さないといけない」
順調なら今季中に国内FA権を取得する。「それもモチベーションですが、僕はやっぱり横浜で終わりたい。それは一番望むこと。ハマスタでずっと野球をやりたい。ただ、男としては必要とされないことほどむなしいことはないじゃないですか。必要とされているところで野球をやりたいですし、それが横浜であればいい。また、そう思っていただけるように今年頑張らないと」。“生涯横浜”を懸けた梶谷の本気に注目だ。