あとは任せた――。バンクーバー五輪スピードスケート男子500メートル銅メダルの加藤条治(37=博慈会)が29日、都内で引退会見を開き「ここまでスケートをやってこられたのは、すごく幸せなこと。たくさんの方に感謝したい」と感謝の言葉を述べた。
5大会連続の大舞台出場を目指した昨年末の北京五輪代表選考会では、最終コーナーでまさかの転倒。悔しい結果に終わったが「4年間全く体が動いていなかったのに、あのレースは全盛期並みに動いた。あそこまで自分の力を出せたっていうのは、長い取り組みの集大成があのレースでよかった」と納得の表情を見せた。
最後のレースで改めて存在感を示したとはいえ、体が限界だった。「自分が第一線で戦える状態ではなくなった」と振り返った上で「後輩たちの活躍、世界でトップを張れるような選手が複数人出てきた。後輩たちは強いし、ポテンシャルも持っているので、自分が入っていける気がしない」と引退理由を明かした。
日本の同種目は北京五輪銅メダルの森重航(専大)、日本記録保持者の新浜立也(高崎健康福祉大職)など、有力選手がめじろ押し。「彼らの戦いを見ていて、これからの日本のスケート、短距離の500メートルに関して心配はない。自分の居場所じゃなくなってきた」と神妙に語った。
かねて目標としてきた五輪金メダルには届かなかった。加藤は「やっぱり難しかった」と苦笑いを浮かべたが、夢は後輩たちに託した。












