全身毛むくじゃらでヘビのような不気味な生物が、タイで生け捕りにされた。その生物は先月26日、タイ東北部イサーンのサコンナコーン県で泥沼をゆっくり泳いでいたという。捕まえた地元民が、水がめに入れ家族に見せた。すると、めいが動画で撮影し、ティックトックなどSNSに投稿。「誰か知ってますか。教えて」と、正体を探るべく情報提供を呼び掛けている。
このティックトック動画は話題となった。そこに映る生物は体長60センチほどで、特筆すべきは茶色がかった緑色の長い毛で全身が覆われていること。例えるなら、ケバケバした細長いクリスマス飾り。あるいは1970年代に大流行した動くオモチャ「モーラー」のようだ。
投稿しためいは「編集や加工していない、オリジナルの映像」と強調。映像を見て現地へ駆け付けたのは、毒性生物ハンターの地元ユーチューバー・ニックさんだ。近くの水辺を夜に捜索し、ニックさんは泥の中からヘビを捕まえ、これが正体ではないかという結論に達した。
新たに捕獲されたのは「ヒロクチミズヘビ」というヘビ。
主食は小魚で性格はおとなしい。そのため日本でも、爬虫類マニアのペットとして流通している。寿命は約15年、体長は最大1・3メートルほど。毛の生えた生物がこのヘビなら、大きさからしてまだ子供だろう。
ニックさんは、最大のナゾについて「体に付いてるノリみたいに見えるのはコケ。生息している水辺の環境によって、ヘビにコケが生えているんだ」と言うにとどめた。しかし、日本の爬虫類専門家に動画を見せたところ、意見は違った。
「植物の藻とは違う感じがする。“毛”が同じ方向に伸びているが、水草でそういうことはないと思うけど…。今のところ、考えがつかない。舌の出し方からしてヘビで、ミズヘビなのは間違いないと思うが、こんな(毛むくじゃらな)例はちょっと知らない。通常のヘビの形としては考えにくい。存在することすら不思議な生物」
この専門家はその道数十年のベテランだ。「実際に目の前にいるわけじゃないし、体の模様が分からないから」と、ヒロクチミズヘビかどうかの明言は避けたが、もし本当なら学術誌に載るレベルの大発見だそう。ただ「ヘビは健康状態がよければ、夏場で2~3か月に1回は脱皮する。脱皮できなければ皮膚呼吸できないから、そのうち死ぬ可能性がある。だから“毛”は取らないと」と危惧している。












