【アリゾナ州メサ】カブス入りが決まった鈴木誠也外野手(27)はキャンプ地の球団施設で入団会見を行った。米メディアによると5年総額8500万ドル(約101億3300万円)。笑みを浮かべながら「たくさんの評価をしていただき、その熱意に心を打たれたのが一番の決め手」と決断の理由を明かした。背番号は憧れているエンゼルスのトラウトと同じ「27」に決まった。「皆さんの期待に応えられるようにしっかり頑張りたい」。侍ジャパンの4番がついにメジャーに踏み出した。
50人以上集まった日米の報道陣の前に鈴木は緊張した表情でカブスのユニホーム姿で登場した。ホイヤーGMに紹介されると「ハロー、マイ・ネイム・イズ・セイヤ・スズキ。ナイス・トゥー・ミー・チュー」と英語であいさつ。「英語はこれぐらいしかまだ分からないので勉強したいと思います」と笑わせると事務所社長の澤井氏や代理人を務めたウルフ氏らに感謝した。
「ジェド(ホイヤー編成部長)を始め、(リケッツ)オーナー、たくさんの人に評価をしてもらってここに来れたことをすごくうれしく思っています。皆さんの期待に応えられるようにしっかり頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
鈴木に興味を示したのは全部で12球団。昨年12月のロックアウト前、8球団とZoomで1~1時間半ほどの短時間交渉を行ったが「全てが良すぎて、家で見て涙するくらい本当に素晴らしいものだったので、心臓がバクバクしました」と、心を揺さぶられ続けたという。決め手になったのは、カブスの熱意だったという。
「素晴らしいチームですし、たくさん評価をしていただいて、その熱意に心がやられて、それが一番の決め手でした」
14日(日本時間15日)にロサンゼルスの日本食レストランでホイヤー編成部長、ロス監督、リケッツ・オーナーらと会食。熱烈なオファーを受け、予定されていた他球団とのミーティングを全てキャンセルした。15日(同16日)にシカゴに飛び、実際の街並みや住環境をチェック。本拠地リグリー・フィールドを見学し、決断。16日(同17日)にアリゾナ入りした。
2週間ほど前に米国入りした鈴木はパドレスのダルビッシュ有投手(35)、パイレーツの筒香嘉智外野手(30)、レッズの秋山翔吾外野手(33)ら先輩日本人メジャーリーガーにアドバイスを求めた。99日に及んだロックアウトにも心を折られなかった。
ダルビッシュからは「チームメートにぜひなってほしい」とラブコールを送られると同時に「君自身にとって一番ベストである選択をサポートする」と約束してもらった。背番号を「27」に決めた理由を「マイク・トラウト、アイ・ラブ・ユー」と明かすと会見場は爆笑に包まれた。
会見前にはチームメートにあいさつする機会があった。「テレビで見てる人がいっぱいいた。体のサイズが違いすぎて、もっとトレーニングしないとダメだと思いました」と驚かされた。
鈴木はこの日から練習に参加。フリー打撃で久しぶりに生きたボールを体感する。
「楽しみもありますし、こんな急にこの時期にスプリングトレーニングが始まるということは今まで経験したことがないのでもちろん不安もあります。ただ、初めての環境ですごく興奮していますし、楽しみの方が強いかもしれない」
最後に、伝統あるカブスのユニホームを着た感想を聞かれると「いやなんか、かっこいいです。かっこいいですし、自分がここにいるのが信じられない気持ちです」と照れながらもうれしそうに笑った。
ユニホームが赤から青に変わった鈴木。メジャーへの挑戦が始まった。
<超VIP待遇>日本人野手の渡米時としては最高の5年総額8500万ドルで契約した鈴木だが球団発表のプレスリリースでは「契約条件不明」と詳細は伏せられた。複数の米メディアによると契約金500万ドル(約5億9600万円)。年俸は1年目から700万ドル(約8億3400万円)、1700万ドル(約20億2700万円)、2000万ドル(約23億8400万円)、1800万ドル(約21億4600万円)、1800万ドルとなる。全球団対象のトレード拒否権も含まれている超VIP待遇だ。広島には譲渡金1462万5000ドル(約17億4300万円)が支払われる。












