またしても1日延期となった。米大リーグ機構(MLB)と選手会が難航している新労使協定をめぐって8日(日本時間9日)からニューヨークで日付をまたぎながら16時間以上に及ぶ交渉を続けてきたものの、合意には至らず一旦終了。夜が明けてから9日(同10日)も継続して話し合いが行われることになった。
MLB側はレギュラーシーズンを162試合制で実施するには8日中の合意が必要と選手会に通告していたが、2月末に行われた交渉時と同様にデッドラインも1日引き延ばされる模様だ。
米紙USAトゥデー紙のボブ・ナイチンゲール記者は真夜中まで続いたロングランの交渉が〝水入り〟となった直後に「選手会側は水曜日(9日)の朝、MLBの執行部と話をした後、回答書を提出する予定だ」とツイート。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者も自身のツイッターで「選手会はMLBの最新の提案に回答する前に再度理事会で話をするよう要請し、午前中のもっと妥当な時間にMLBに返答する予定だ。というわけで、一応の区切りがついた。今日の夜が本番であることを期待しましょう」とつづった。
ただ、妥結することが期待されるとはいえ、双方の隔たりはなくなったと言い切れない。
今回の労使交渉の場ではぜいたく税の上限ラインが重要課題の1つとされている。この日の交渉で機構側は一定の譲歩を見せ、今季2億3000万ドル(約267億円)からスタートし、5年目の2026年に2億4200万ドル(約281億円)まで引き上げるという新たな妥協案を提示。一方の選手会は最低年俸を今季2億3800万ドル(約276億円)から26年は2億6800万ドル(約311億円)と定めて要求しているが、双方の希望額の差はこれまでよりもだいぶ縮まってきたようだ。
また、MLB側はメジャー最低保証年俸についても、機構側が今季70万ドル(約8100万円)、5年目の26年には77万ドル(約8900万円)という新案を提示しており、選手会が求める今季72万5000ドル(約8410万円)から段階的にアップしていく希望プロセスにかなり近づく内容となっている。
だが、金額的に見れば双方の希望にはまだ若干の開きがある。加えて年俸調停前のボーナスプールに関しては、MLB側が修正案として前回から1000万ドル(約11億6000万円)増となる4000万ドル(約46億4000万円)を提示したものの、選手会側は8000万ドル(約93億円)から毎年500万ドル(約5億8000万円)増を要望ラインに掲げており、まだかなりの差があるのも気がかりだ。
ちなみに交渉ではMLB側がクオリファイング・オファー制度の全面的な撤廃を条件に国際ドラフトの導入を求めていることもネックとなっている。選手会側は国際FAの選手たちがプロ入りする際に希望球団を選べなくなるデメリットが生じるとして反発を強めているという。
3月末に開幕予定だったレギュラーシーズンも1週間以上遅れることがすでに決定している。果たして162試合開催で開幕にゴーサインが出されるのか、あるいは追加キャンセルとなってしまうのか。夜明けからの交渉再開で、その命運は決まる。












