F1チームのハースがロシア人ドライバーのニキータ・マゼピン(23)を解雇したことに、ロシアの有名レーサーらが猛反発している。

 ハースはウクライナ侵攻を受けて、マゼピンとともにスポンサーとなっていたロシア企業「ウラルカリ」との契約も解除。「F1コミュニティーの他のメンバーと同様に、我々のチームはロシアのウクライナ侵攻にショックと悲しみを覚えている。紛争の迅速かつ平和的な終結を望む」と声明を発表した。

 スポーツ界で進むロシア勢の追放に合わせた動きだが、ハースやF1界に対してロシアでは反発する動きが高まっている。

 ロシア放送局「マッチTV」は、ダカールラリーで優勝経験のあるセルゲイ・カリアキンのコメントを報道。「これは政治的な決定だ。スポーツと政治を同一視している。彼らは〝汚いやり方〟を使って国に圧力をかけている」とマゼピンの解雇を強く非難した。

 さらに「すべてのスポーツのアスリートが苦しんでいる。そして、パラリンピックからのロシアチームの排除は普通に考えて限度を超えている」と北京パラリンピックでもロシア勢が除外されたことに怒りを露わにした。

 ロシアメディアでもF1を始めとしたスポーツ界への〝攻撃〟が激化。「ニュース」はマゼピンの解雇に対して「ウクライナでの特殊作戦の開始後、ロシアのスポーツは絞殺された。それだけでなく、オーブンで焼かれ、灰が風に散らばり始めている。国はすべての国際大会を主催する権利を失い、国際舞台でのアスリートの代表権はほぼ完全に奪われた」と反発を強めている。

 ロシアで高まる悲痛な叫び。それほどスポーツ界の制裁が効果を見せているといえそうだ。