元横綱日馬富士(33)の暴行事件を調査する日本相撲協会危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)は21日、被害者の幕内貴ノ岩(27)の師匠、貴乃花親方(45=元横綱)の聴取時期について「要請はしている。そのうちあるのでは」と明言を避けた。

 貴乃花親方は巡業部長でありながら、秋巡業中での暴行事件の報告を怠ったり、貴ノ岩聴取への協力を何度も断ったことが問題視され、28日の臨時理事会で処分が検討される見込み。高野委員長によると、聴取の実施については親方と合意している。

 その一方で、貴乃花親方は20日の臨時理事会で、自身の行動の正当性などを記した10ページ以上の書面を提示していたこともわかった。終了後に回収されたが、理事会メンバーによると「弁解書のようなもの」だったという。また、協会との雇用関係などを定めた誓約書を19日に提出。部屋持ちの師匠ではただ一人、出していなかった。

 騒動に揺れる協会はこの日、東京・両国国技館で再発防止に向けた研修会を開き、暴力根絶へ意思統一を図った。力士、親方ら全協会員が対象で、約1000人が参加。八角理事長(54=元横綱北勝海)は「何げない気持ちでやった暴力が、組織を揺るがすようなはめになってしまう」と厳しく指摘し、自覚ある行動を訴えた。

 元日馬富士の師匠だった伊勢ヶ浜親方(57=元横綱旭富士)は「今後こういうことがないよう、みんなでしっかりと指導していかなければいけない」と反省を交えて語った。責任を取って協会理事を辞任したことに「ずっと前から決めていたことだから」と説明した。