3月は引っ越しシーズン。転勤や転職などの引っ越すタイミングで寝具の購入を考えている人も多いのでは? 今回はベッド・マットレス専門家の椚大輔氏にマットレス選びのコツをレクチャーしてもらおう。
【①まずは「硬さ」!】
マットレス選びで最初に考えることは硬さです。どんなに高級なマットレスでも、自分にとって硬さが合わないと寝姿勢が崩れたり体が痛くなったりして睡眠に支障をきたすことも。よって、慎重に考えましょう。
硬さ選びのポイントとなるのは「寝姿勢」と「性別」です。寝姿勢は基本的にあおむけや横向きで寝る人が多いですよね(ちなみに日本人の寝姿勢はあおむけがおよそ60%以上、横向きが30%と言われています)。あおむけで寝る人は硬め、横向きで寝る人は柔らかめのマットレスが合いやすいです。
また、性別によっても寝やすいと感じる硬さが異なります。一般的には男性は硬め、女性は柔らかめが合いやすい。これらはマットレスに接地する体のラインの「起伏(凹凸)の違い」によるものです。硬めが合う=凹凸が小さい(男性的な体形&あおむけ寝)、柔らかめが合う=凹凸が大きい(女性的な体形&横向き寝)といった具合です。
しかし、人によって合う寝心地は好みや慣れの問題もあるので、一概にコレとは言いづらいものです。もし、硬さ選びに不安があったら「少し硬め」がおすすめ。というのも、硬めのマットレスは後からトッパー(極薄のマットレス)やパッドを敷くことで柔らかく調整できるからです。逆に言えば、柔らかいマットレスを後から硬く調節することは難しい。そのため、少し硬めを選ぶと失敗しにくいでしょう。
50~60代の方にとっても少し硬めがおすすめです。年齢を重ねると男性はおなかに、女性は満遍なく脂肪がつきやすいと言われています。結果的に体のラインがより平坦になるため、少し硬めが無難ではないでしょうか。
【②サイズ選び】
硬さの次に大事なのはサイズです。マットレスのサイズはセミシングル、シングル、セミダブル、ダブル、クイーン、キングがありますが、“1人あたりセミダブル”を使用するのがおすすめです。
ポイントは寝返りです。寝返りは肩幅の2・5倍から3倍動くと言われていて、平均的な肩幅は40~45センチですので、マットレスの横幅は120センチ(つまりセミダブル)ほどあると寝返りにストレスを感じにくいです。
「1人だからシングルを使おう」と考えている人もいると思いますが、ゆったり快適に眠りたいならセミダブルがおすすめです。
【③クッション材に注目する】
マットレスのクッション材には、スプリングコイル(ボンネルコイル、ポケットコイル等)とノンコイル(ウレタン、ファイバー、ラテックス等)があります。スプリングコイルとノンコイルの違いは、スプリングコイルは鉄製のバネなのでしっかりしていて耐久性が高めです。ノンコイルはバネ以外の素材を使用しているため比較的軽量で、バネ特有の弾む感じが苦手な人にもおすすめです。
この中で私のおすすめはスプリングコイルの中の「ポケットコイル」です。ポケットコイルはバネ一つひとつが不織布に包まれた独立構造をしているため、体へのフィット感や体圧分散性が高く、揺れにくいので静かな寝心地が特徴です。2人で同じマットレスで寝たい人にもおすすめです。
【④安すぎるものは要注意】
値段は安すぎるとそれなりに品質も低かったりするので目安としてシングルサイズで3万円以上のマットレスだと安心して使えるのではないでしょうか。
また、長く使いたい人は両面仕様を選ぶと良いでしょう。両面仕様は表裏両方に詰め物が施されているものです。マットレスは使い続けるとへたってきますが、両面仕様の場合、定期的に回転(ローテーション)させることによってへたりを均等にならすことができます。
【⑤コイルの密度や詰め物の品質もチェック】
クッション材の密度も大切です。ポケットコイルマットレスだとシングルサイズで「450個以上」のコイル数が目安です。コイル数が少ない(低密度の)場合、1つのコイルにかかる負荷が大きくなるためへたりやすくなります。
あとは、詰め物のウレタンフォームやワタなども、できるだけ高品質なものを選びましょう。低品質な詰め物はへたりやすく、バネ当たり(バネが体に当たること)の原因になります。また、においやダニが気になる方には、抗菌防臭や防ダニなどの加工が施されたマットレスもおすすめです。
【⑥注目商品】
私のおすすめは広島県のベッドメーカー「源ベッド」の「国産ポケットコイルマットレス」(3万9900円/Sサイズ)。バネから国内の自社工場で作ったALL日本製のマットレスです。
国内最高品質の硬鋼線を使用したポケットコイルを高密度に敷き詰めたしっかりとした寝心地が特徴。硬さが3種類(ソフト・レギュラー・ハード)から選べ、レギュラーで「少し硬め」くらいの寝心地です。両面仕様のため寝心地が長持ちしやすい点も魅力です。
さらに詰め物には高品質なウレタンフォームと抗菌防臭・防ダニ効果があるワタ(マイティトップ(R)Ⅱ)を搭載。これだけハイグレードな仕様にもかかわらず3万円台から買えるのは、素晴らしいコストパフォーマンスの高さと言えます。
☆くぬぎ・だいすけ 家具メーカーに約7年間勤務。2016年に「コストパフォーマンス良く失敗しないベッドを選んでほしい」という思いで、ベッド専門情報メディア「ベッドおすすめランキング」(https://bed205.com)を開設。ベッドフレームやマットレス選びのポイントやおすすめの商品を発信している。












