北京五輪のスピードスケート女子マススタート(19日、国家スピードスケート館)が行われ、平昌五輪金メダルの高木菜那(29=日本電産サンキョー)は準決勝で転倒し、敗退した。
夢であってほしい。そんな光景が目の前に広がった。15日の女子団体追い抜き(パシュート)では最終コーナーでまさかの転倒。銀メダルを獲得したものの「転ばなかったら優勝できたかもしれない」と泣き崩れた。あの悔しさから4日。「結構気合を入れていったんですけど、なかなかいいレース展開をつくれなかった」と苦戦を強いられた。ポイントを奪えない中、ラスト1周で先頭に立ちながらも、再び最終コーナーでバランスを崩してしまった。
コロナ禍の影響で、マススタートに出場したのは一昨年3月のW杯以来。妹・高木美帆(日体大職)も「無事に帰ってきてほしい」とレース勘の不足を心配していたが、恐れていた事態が起きてしまった。
「エッジングだったりとかでぶつかってしまったり、左脚が言うことをきかなくなっていた。ラストはもうなんか脚にきて転んだというより、スケートが持っていかれちゃった感じ」(高木菜)
予想以上に体力を消耗し、最後は氷に嫌われてしまった。
初代女王として挑んだ一戦。決勝後には悔しさを押し殺し、8位入賞を果たした佐藤綾乃(25=ANA)を笑顔で出迎えた。連覇はならなかったとはいえ、懸命に戦い抜いた姿は記録よりも記憶に残るワンシーンとなった。












