【独占インタビュー・後編】巨人・高橋由伸監督(40)の本音に迫る独占ロングインタビュー後編のテーマは「主力への期待と不満」「原野球の継承と革新」について。新指揮官は就任会見で期待の選手を問われ、なぜ若手ではなく、生え抜き主力の名を挙げたのか。また原前監督とは異なる理想の野球スタイルとは――。青年監督が笑いも交えて大いに語った。

 ――就任会見では期待する選手に阿部、坂本、長野、内海、菅野の名前を挙げました。秋季キャンプメンバーの若手に気になる原石は

 由伸監督:若手にも期待する選手はいますが、今は名前を挙げた5人ですね。野手なら、それ以外に亀井と片岡。彼らには一番期待しています。一方で「いつまでも安泰ではないよ」ということは言っていますし、使うという保証もしていません。若い子たちにはこれから「あの人たちに勝ってやる」「追いついて抜かしてやる」と思ってほしいので、今のところは特に誰というのはないです。誰でもいいから出てきてほしいですね。

 ――では、あえて主力勢の名前を挙げたのは「まだこんなものじゃないだろう」という気持ちがあるからか

 由伸:そうです。会見で挙げた野手は3人いましたが、坂本と長野は「まだまだ」ですね。これから彼らのチームにならなくちゃいけないのに、正直言って、まだ物足りない。阿部に関しては、この1、2年良くないですけど、まだできるだろうという思いです。「お前、まだ頑張れるだろうよ」っていうね。

 ――阿部はやはりキーマンになる。来季について本人と話は

 由伸:キャンプ前に少し話はしました。彼には打つことを一番期待していますから、それは伝えてあります。

 ――捕手復帰の可能性はありますか

 由伸:チーム内で誰が捕手として試合に出られるか次第ですね。阿部とは話はしなくちゃいけないですが、可能性はゼロではないです。

 ――「原野球の継承」という大きなテーマがある一方、前監督と自分の違いがあるとすれば

 由伸:勝ちに対するこだわりは原監督と同じですし、就任会見でも「個人より巨人」とは言いました。ただ、そこにたどりつくまでには、僕はやっぱり「個人」だと思っています。試合で僕が指揮を執って、それに対して選手が動くのは当たり前の話。いざマウンドに立ってボールを投げる、打席でボールを打つというのは、ある意味チームプレーじゃない。個人でどうにかしないといけない。こちらがバントを指示して、それを決めるのも「結果を残す」という意味では、自分のため。現時点で、選手たちには「大事なのはチームプレーであり、個人プレーである」と話しています。

 ――原前監督はクリーンアップに対しても送りバントを指示するなど、徹底した勝利至上主義が賛否両論を呼んだ。采配面での変化は

 由伸:原監督も今年はそうしないと、勝ちに近づかなかったからというのもあったと思いますし、そうなったら僕もベンチが動かないといけないと思いますが…。ただ、現時点ではそうならないように、こちらが「任せたよ」と言えるような選手たちになってもらいたいですね。

 ――選手時代は比較的おとなしい、紳士的というイメージがあった。激しく抗議するような場面は想像しにくい

 由伸:そうかなあ? 僕は思ったことは、はっきり言おうと思っていますよ。選手は必死にやっているし、それを後押しするのも守るのも、僕らの役目ですからね。

 ――ちなみに監督業の楽しさは感じているか

 由伸:それはありますよ。まさかこんなに早いとは…というのはありますけど、いずれ(監督に)とは、以前から思っていましたしね。そういう意味では楽しみはありますが、まあ、ほぼ不安です(笑い)。

 ――逆に大変だなと感じることは

 由伸:いっぱいありますけど、一番は毎日周りに人が多いっていうことかな。(報道陣の)皆さんにゾロゾロついてきていただけるっていうね(笑い)。ただ、それもジャイアンツの監督だからということなのかもしれませんしね。大変なことですが、光栄なこと。毎日これだけ何かを求められるというのは、選手も含めて、うれしいことだと思わなければいけませんね。こうしたことも歴代の監督方が築いてきた伝統ですから、僕も見放されないように守っていかないと。

 ――追い掛け回してすいません! 今後も東スポをよろしくお願いします!

 由伸:もちろん、こちらからもよろしくお願いしますよ!