【2021プロ野球残念案件】西武にとって2021年シーズンはフランチャイズを所沢に移転した1979年以来、42年ぶりの最下位に沈んだ屈辱の1年だった。

 7月7日に球団のレジェンド・松坂大輔投手(41)が電撃的に今季限りでの現役引退を発表し、引退登板となった10月19日の日本ハム戦(メットライフ)で渾身の118キロストレートで23年間の現役生活に別れを告げた。

 9月4日の楽天戦(楽天生命)では栗山巧外野手(38)が生え抜き初の2000安打を達成し、ライオンズの歴史に新たな金字塔を打ち立てる偉業を成し遂げた。

 いや応なく時代の移り変わりを感じさせられた今季、それでも一番のトピックは常勝が当たり前だったライオンズの42年ぶり最下位転落だろう。

 主力に故障者が続出した今季、それでも西武は東京五輪ブレーク直前の7月5日まで主力が抜けた穴を岸、呉、愛斗ら若手、中堅の突き上げで埋め、粘りながら勝率5割の好位置にいた。

 辻監督が「7月の頭にオリックスに3つ負けて、旭川で日本ハムに2つ負けた。あの5試合が全てだった気がする」と振り返るように、五輪直前の7月から急失速。7月以降、オリックス戦は天敵となった山本由、宮城の7戦全敗を含む4勝10敗、最後まで最下位争いを演じた日本ハムに対しても4勝10敗2分けと負け越し、大きく借金を増やした。

 もちろん、その原因は複合的だが、一番は打順を最後まで固定できなかったことだろう。

 侍ジャパンの切り込み隊長・秋山が19年オフにメジャー移籍して以降、懸案だった「1番・中堅」に開幕12戦目でドラフト4位ルーキー・若林楽人外野手(23)が起用され44試合で打率2割7分8厘、そしてリーグダントツの20盗塁と輝きを放った。

 しかし、その希望も長くは続かず、5月30日の阪神戦(メットライフ)で左ひざを負傷した若林に下された診断は「左膝前十字靭帯損傷」。6月23日にその「再建術」を受け若林のプロ1年目は終了した。

 結果、この1番問題が最後まで尾を引き今季、1番打者に起用された選手はのべ11人。これに不随して2番も同10人、3番は8人、4番も6人の選手が起用され、緊急事態により若手、中堅の台頭はあったものの、シーズンを通して打順は固定できず、チーム打率2割3分9厘(リーグ4位タイ)、496打点(同5位)、521得点(同5位)と打力で18、19年シーズンを連覇したチームが42年ぶりの屈辱を味わう結果となった。

 復権を期す来季は山川、外崎の復調はもちろんだが、この「1番問題」の完全解決こそが西武のリベンジVの不動のテーマとなってくる。