サッカー天皇杯の準決勝が12日に行われ、来季J2に降格する大分が1―1からのPK戦の末に昨年王者の川崎を撃破してクラブ史上初の決勝進出を果たした。

 地力に勝る川崎がホームの大声援を背に圧倒的に攻め込むが、大分はGK高木駿がスーパーセーブを連発。0―0のまま延長に突入して同後半8分に川崎のFW小林悠に先制点を決められた。万事休すかと思われたが、試合終了間際のアディショナルタイムにDFエンリケトレビザンがヘッドで起死回生の同点弾を決めてPK戦にもつれ込んだ。

 PK戦は5人で決着がつかず、大分は7人目のMF町田也真人が決めた後、最後は守護神の高木が川崎のDF山根視来のシュートを止めて劇的勝利を収めた。

 下馬評を覆す大金星に大分の片野坂監督は「夢のような、信じられない結果になった。絶対王者の川崎に対して我々がどういうふうに勝てるか、スタッフとともに準備して、選手をそれを信じてやった」と感無量の表情。そして「高木のビッグセーブがなければ勝ち上がれなかった。高木のおかげ」と守護神に最敬礼だ。
 殊勲の高木は「今日は自分でもびっくりするくらい、いいプレーができた。等々力ではいつも気持ちよくプレーができる」と喜びを爆発。川崎はプロ入りした古巣で、かつての〝本拠地〟で驚異的なパフォーマンスを発揮した。

 大分の劇的勝利にツイッター上では話題沸騰。トレンドワードに「大分トリニータ」「片野坂さん」「大分さん」などが次々と入り、注目度が急上昇した。

 19日に行われる浦和との決勝でミラクル大分が悲願のタイトル獲得なるか大きな注目が集まる。