【泌尿器科医・高橋亮 シモの話】「夜間頻尿」という言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。その名の通り、夜寝ている間に何度もトイレに起きてしまって困る…というイメージですよね?
では、夜間に何回トイレに行くと夜間頻尿かというと、1回でも起きるとダメだそうです。これは、「夜間頻尿診療ガイドライン」という医師向けの教科書のようなものに書いてある夜間頻尿の定義なのですが、どう思われますか? 私も夜1回ぐらいはトイレに起きますので、立派な夜間頻尿です。最近ガイドラインが改訂されたので回数の緩和があるのかと思いましたが、夜1回でも行ったらダメというのは緩和されませんでした。
さすがに1回というのは個人的には厳しすぎると思いますし、かえって受診意欲をそぐのではないかと思っています。ちなみに先日、ある居酒屋で居合わせた男女5人ほどのお客さんに、夜間何回トイレに起きるか聞いてみたところ、全員が1回以上は起きるという答えでした。ということは、この居酒屋のお客さんは夜間頻尿の有病率100%ということになりますね(笑い)。
これはあくまで個人的見解ですが、今までの現場での経験から考えますと、まあ夜に1回起きてしまうのは仕方ない、2回だとグレーゾーン、3回以上トイレに起きたらちょっと変かも、というぐらいで良いのではないかと思っています。
夜間頻尿に対して、病院に行かずに実践可能な対策の一つは水分の取り方を変えることです。具体的には就寝直前のお酒の量を減らす、コーヒーなどのカフェイン含有飲料の摂取をやめる、就寝1時間以内の水分摂取を避ける、などです。これらを行ったグループとそうでないグループを比較すると、夜間の生活の質が明らかに改善したという研究結果があります。
また、昼間の毎日の運動、寝すぎない、湯たんぽなどでベッドを温める、なども効果が認められています。まずはできそうなところから始めてみてはいかがでしょうか。












