西武・辻発彦監督は泣いていた。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦(21日、メットライフ)、西武は2位・ソフトバンクに敗れ、リーグ優勝を果たしながら、日本シリーズ進出を逃した。
試合後の今季最終戦セレモニーで指揮官は「悔しいです。まさか今日、2018年シーズンが終了してしまうとは考えてもいませんでした。このたくさんのファンの皆さまと日本一になることを、選手とともに持ち、今日まで必死に戦ってきました…」と切り出した。
勝って日本一奪回への決意表明の場とするはずだったマイクの前で迎えた現実は、5―6で競り負け、2勝4敗(優勝アドバンテージの1勝含む)でソフトバンクに下克上を許すという最悪の結果だった。
実質1勝しかできず、3連敗でCS敗退が決まった西武。チーム打率2割7分3厘(リーグ1位)、196本塁打(同2位)、792得点(同1位)、132盗塁(同1位)の圧倒的攻撃力で10年ぶりのパ・リーグ制覇を果たしたが、CSでは短期決戦巧者のソフトバンクにその長所をことごとく研究され、消された。
打線のキーマンとなる1番・秋山(打率1割5分)、4番・山川(同1割8分8厘)、7番・中村(同1割5分8厘)は打率1割台に封じられ、5試合でのチーム打率は2割4分8厘。8本出た本塁打は、5本がソロ弾とホークスバッテリーにうまくコントロールされた。
12球団屈指の機動力も5戦でついに0盗塁と封じ込まれ、自慢の攻撃陣は13得点を挙げた第2戦以外は、全て5点以下に抑えられた。
シーズン終盤は奮起していた投手陣も、5戦で44失点と決壊。プロ野球の歴史で2001年の近鉄以来、2例目の珍事となったチーム防御率最低チーム(4・24)の優勝という泣きどころを、一番大事なポストシーズンで露呈してしまった。
シーズンでは「野球は守備力、投手力」という定石を覆す超攻撃野球で、88勝を挙げる快進撃を果たしたが「野球はやっぱり守備力、投手力」を痛感させられる結果に。キャンプ前「頭の中の9割は投手陣のこと」と語っていた辻監督が、最後に泣かされた一番の泣きどころ…。プロ野球の歴史を振り返っても“いてまえ(超攻撃野球)”が栄えた歴史はないのが現実だ。












