年末年始で車両通行止めだった東京・原宿の竹下通りで元日午前0時10分ごろ、軽乗用車が進入し、歩行者8人を次々にはね、都内の男子大学生(19)が意識不明の重体となり、19~51歳の男性7人が重軽傷を負った事件の衝撃が収まらない。

 レンタカーを運転していた住所職業不詳、日下部和博容疑者(21)は殺人未遂容疑で逮捕、2日に送検された。「殺そうと思い、はね飛ばした。死刑制度に対する報復でやった」と供述。身柄確保直後は「テロを起こした」と話し、オウム真理教の元死刑囚についても口にしたが、教団との関係は確認されていない。明治神宮や上野などでも「事件を起こす考えだった」と話したという。

 大阪府枚方市の小中学校の同級生は「目立たない静かな人だった」と語った。実家は枚方市内で、地元の小中学校に通学。中学のとき、大阪府寝屋川市の祖母宅に引っ越したが、枚方市の中学に通い続けた。

「水泳をしていたが、クラスで目立つ存在ではなかった。成績が良く、テストの点数を自慢することもあった」(同)

 高校時代から自宅に引きこもるようになった。祖母宅近くの住民は「祖母と2人暮らしだった。最後に(容疑者を)見たのは12月上旬。あいさつしても返してくれないこともあった」と語った。

 一方、この暴走事件直後の現場の警備を担当していた警視庁原宿署交通課の中野和男警部補(36)が2日午後10時すぎ、同署地下1階の倉庫内で頭から血を流して倒れているのが見つかり、病院で死亡が確認された。右手付近には拳銃があり、自殺の可能性が高いとみられる。

 警部補が夕食に現れなかったため、署員が署内を捜索。施錠された倉庫で倒れているのを見つけた。警部補は昨年8月から原宿署に勤務。大みそかから元日にかけ初詣の警戒に従事し、2日は午前8時半ごろに出勤し、午後9時から休憩に入っていた。暴走事件との関連は不明だが、年始早々、原宿が騒然となった。