新型コロナウイルスのワクチン接種を拒否している男子テニスの世界ランキング1位ノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)が受けたPCR検査で不正疑惑が浮上していると、英「BBC」が報じている。

 ジョコビッチは4連覇のかかっていた全豪オープンの開催地オーストラリアからワクチン未接種などを理由に入国を拒否されると、同国の裁判所に異議申し立てを実施。徹底抗戦の構えを見せた。しかし裁判所は全豪オープン開幕前の16日に査証(ビザ)の取り消しが決め、世界1位選手の国外退去を支持した。

 その裁判の際、担当弁護士が昨年12月16日にPCR検査でジョコビッチが陽性となった結果の証明書と、同22日に陰性となった証明書をオーストラリアの連邦裁判所に提出。陽性時の検査番号は「7371999」であるのに対し、後日に陰性だった検査番号は「7320919」と番号が若返っていた。

 英「BBC」は「テストの順番が違っているように見える」と指摘。その上で関係機関と協力して調査すると「ジョコビッチはセルビアでテストし、セルビア公衆衛生研究所から結果を受け取った。テスト結果には固有の確認番号がある」とし「テスト結果は日付が早いほど確認コードの数字が若くなる」ことが判明したという。

 今回の調査結果をセルビア公衆衛生研究所と同国政府の情報技術局に提出。ジョコビッチ側に連絡し、説明を求めているものの「まだ回答がない」という。新たに浮上した検査の不正疑惑。2月21日開幕のドバイ選手権(UAE)にエントリーし、再スタートが決まったばかりが、今後の動向が気になるところだ。