日本テニス協会は25日、東京五輪の同競技の準備状況などの報告会をオンラインで行った。

 日本女子エース・大坂なおみ(23=日清食品)は金メダルが期待されるが、先月の全仏オープンでは〝うつ状態〟にあることを告白。現状が心配されているが、日本協会の土橋登志久強化本部長(54)は「すべて(マネジメント会社の)IMGさんを通してのみになっているので、私たちが本人の状況を知ることができない状態になっております」と話した。だが、関係者によると大坂はすでに出場の意向を示している。

 一方、全仏オープンでは記者会見を拒否したことが大きな話題となった。心身の状態などを鑑み、会見を義務化する是非なども議論された。東京大会でも大坂の取材対応に注目が集まるが、大会組織委員会によると「(記者会見に)参加しなかった場合の罰則等の定めは特段ございません」という。

 記者会見の対象はメダリストだが、五輪ではそれ以外に「ミックスゾーン」という取材スペースも設置。東京大会のテクニカルデレゲート(TD)を務める川廷尚弘氏は「テニス選手は慣れていないので戸惑うことがありますが、選手は試合が終わってからミックスゾーンを通らないと更衣室に戻れないシステムになっています」と説明。もちろん大坂も例外ではなく、ルールを破ると最大2万ドル(約220万円)の罰金が科せられる。

 しかし、土橋強化本部長は「ミックスゾーンを通る義務は守らなければいけない」としつつも「コメントを発することはルールに記載されていない。私たちは通らないと罰金という解釈をしてますが、コメントしないから問題っていうことではないとルールに書いてある。それに従って行動してもらいたい」と付け加えた。