テニスのマドリード・オープン男子シングルス2回戦(5日)で世界ランキング43位の錦織圭(31=日清食品)は同6位のアレクサンダー・ズベレフ(24=ドイツ)に3―6、2―6のストレートで敗れた。

 両者の対戦成績は錦織の1勝2敗。第1セット第5ゲームをブレークし、3―2とリードを奪ったものの、そこから4連続でゲームを失って先取を許した。試合前、ズべレフを「ビッグサーバー」と称したように、第1セットは錦織のサーブが平均球速173キロだったのに対し、ズべレフは210キロ。スピードとパワーに押される場面も多かった。

 第2セットはズべレフのサーブの威力がさらに増し、錦織は後手後手の展開。特に今大会の会場は高地にあるため「ボールが飛んでしまったり、処理が難しい」と不安視していたが、その言葉通りに苦戦を強いられた。第3、第7ゲームをブレークされると、そのまま2―6で失った。

 世界6位を相手に完敗ともいえる内容で右ヒジ手術から復帰した後、トップ10選手と5度対戦し、いずれも敗戦となった。ただ、完全復活を目指している錦織自身は復調気配。30日開幕の全仏オープンに向けて、さらに調子を上げてくるはずだ。