今季の〝初戦〟の相手に不足なし! 女子テニスの世界ランキング3位・大坂なおみ(23=日清食品)が29日に開催されるエキシビションマッチ「A Day at the Drive」(オーストラリア・アデレード)で4大大会23Vの元女王セリーナ・ウィリアムズ(39=米国)と対戦することになった。大会公式サイトが26日、対戦カードを発表した。

 今大会は4大大会の全豪オープン(2月8日開幕、オーストラリア・メルボルン)に先立って行われ、大坂とセリーナの他にもアシュリー・バーティ(24=オーストラリア)、シモナ・ハレプ(29=ルーマニア)、男子ではノバク・ジョコビッチ(33=セルビア)、ラファエル・ナダル(34=スペイン)ら豪華な顔触れが集結する。

 大坂にとってセリーナは特別な相手だ。18年の全米オープン決勝戦で対決した際はセリーナが主審に執拗な抗議を続け、3度の警告を受ける異常事態。会場は審判へのブーイング、セリーナへの声援に包まれる中、日本人初の4大大会優勝を果たした大坂は表彰式のインタビューで「みんな彼女を応援していたのは知っている。こんな終わり方でごめんなさい」と憧れの存在を思いやった。この謙虚な姿勢が感動を呼び、後に〝なおみ節〟という流行語が生れるキッカケとなった。

 そんな2人の合計年収は約75億円! 昨年5月に米経済誌「フォーブス」が発表した長者番付で大坂は女子アスリート史上最高となる3740万ドル(約38億円)となり、セリーナは僅差の3600万ドル(約37億円)。世界で最も稼ぐ女性対決――。今季のっけから豪華カードとなった。

 世界を新型コロナウイルス禍が襲う今、アスリートは厳しい立場に追いやられている。体操界のキングといわれる五輪2連覇の内村航平(32)でさえ、所属先のリンガーハットが業績悪化で契約打ち切りとなる時勢だ。

 しかし、大坂は今年に入ってスイスの高級時計「タグ・ホイヤー」、仏高級ブランド「ルイ・ヴィトン」、さらに米大手企業「ワークデイ」と3社のアンバサダーに就任。現在は米ロサンゼルス・ビバリーヒルズの7億円豪邸に住んでいる。

 コロナ禍でもスポンサーは引く手あまた。不況知らずの女王から今季も目が離せない。