競泳女子で東京五輪代表の池江璃花子(21=ルネサンス)が日大水泳部の女子新主将に就任した。3年生の池江は10日まで行われた日本学生選手権(東京辰巳国際水泳場)に出場。50メートル自由形、400メートルと800メートルリレーの〝3冠〟を達成し「とにかく楽しいという一言に尽きる試合でした」と笑顔で語った。

 課題の体力も右肩上がりだ。東京五輪も含めて、白血病から復帰以降は「後半のことばっかり考えて、前半から積極的なレースがずっとできなかった」と振り返ったが、今大会は「しっかり前半から攻められた。自分らしさが今回やっと出せたと思っています」と自信を得たようだ。

 今大会を最後に水泳部は4年生が活動を終えて新体制へ移行。池江は先輩たちへ向けて「気持ちを(リレーで)すごく伝えたかった。悔いなく、水泳が楽しかったって思って卒業してもらえたら、すごく私もうれしい」と涙を浮かべながら惜別のメッセージを送った。レース後には所属事務所から新主将就任が発表され「責任と誇りを持ってこれからさらに成長し、結果を出していけるように頑張りたい」とコメントした。

 病気を克服し、驚異的な回復力で奇跡を連発している池江。2024年パリ五輪でのメダル獲得へ向けて、主将としての経験もプラスに作用しそうだ。