【大相撲初場所】どこまで続くか炎鵬旋風 最大の敵は?

2020年01月25日 13時00分

 大相撲初場所(東京・両国国技館)で幕内炎鵬(25=宮城野)が“主役級”の大活躍だ。自己最高位の西前頭5枚目で1大関を含む三役陣4人を撃破。13日目(24日)には勝ち越しも決めた。関取最小兵となる身長168センチ、体重99キロの体から繰り出す多彩な技で大きな相手を翻弄。いまや横綱や大関にも負けない人気を誇っている。来場所以降も「炎鵬旋風」は続くのか。その可能性は――。

 炎鵬は小結阿炎(25=錣山)の突っ張りをかいくぐって懐に飛び込むと、相手の左足を両腕で抱えながら鮮やかな足取り。三役陣と初めて顔を合わせた今場所は1大関、2関脇、1小結を撃破し、白鵬(34=宮城野)と鶴竜(34=陸奥)の両横綱が不在の中、ファンを沸かせている。

 強敵揃いの幕内上位での勝ち越しに「自分でも驚いています。今まで(場所の)後半戦で勝てないことが多かった。少し成長できたのかな」と大きな手応えを得た様子。兄弟子で休場中の白鵬に対しては「いい報告ができる」と喜んだ。

 次の春場所(3月8日初日、大阪府立体育会館)では、さらなる番付上昇が確実。そこで好成績を残せば、新三役の地位も夢ではない。

 今後も「炎鵬旋風」は続くのか。審判部副部長の錦戸親方(57=元関脇水戸泉)は「相手が炎鵬の術中にはまっている。タイミングをずらすのがうまい。体が小さいから、やりにくいだろうね」と好調の要因を分析する。一方で「あとはケガ。舞の海も小錦に押しつぶされてケガをした」と指摘した。小兵力士の代表格である舞の海は1996年7月場所で体重が約200キロ重い小錦にのしかかられて左ヒザを大ケガ。2場所連続で休場し、それ以降は番付も下降線をたどった。

 今場所の炎鵬も取組後の支度部屋では首から背中にかけて入念にアイシングを施すなど、体が悲鳴を上げつつある。大型力士との激闘が続けば、故障のリスクが高まるのは小兵の宿命。幕内屈指の人気者の今後はそんな宿命との闘いにかかっている。