東京五輪柔道女子48キロ級銀メダルの渡名喜風南(27=パーク24)は、心機一転で世界の頂を目指す。

 先月のグランドスラム(GS)ハンガリー大会では、全4試合で一本勝ちを収める圧巻のパフォーマンスを披露。帰国後は強度を落として疲労の回復に努めてきた。12日の取材では「そこまでまだ練習を詰めてやれてはいないので、合宿も含めて世界選手権に向けて練習ができたら。22日から龍谷大で合宿があるので、そこから上げていきたい」と展望を語った。

 2017年世界選手権では初出場優勝を果たしたものの、18年、19年世界選手権は銀メダル。頂点にあと一歩届かなかった。「今年は1回戦からちゃんと勝つことが目標。そこで優勝できるように頑張りたい」と決意を述べた上で「決勝まで行けて負けているので、あと一つ何か自分に足りない部分があると思う。そういう部分で今回は今まで負けていた(ダリア)ビロディド選手(ウクライナ)もいないので、新たな感じで世界一になりたい」と冷静に現状を分析した。

 長年世界の舞台で活躍してきたが、まだ伸びしろはあると自負する。「全然完璧ではない。完璧にしようと思うと難しいところもたくさんあるけど、一つひとつ自分が苦手な部分だったり、そういうのを潰していきたい」。マイペースに調整を進め、金メダルをつかみ取る。