五輪金メダリストが複数在籍するコナミスポーツ体操競技部は4日、練習拠点の埼玉県草加市の草加神社で初詣と必勝祈願を行った。

 毎年恒例の行事ながら、東京五輪開催の今年は例年以上に各選手の表情が引き締まった。リオ五輪団体金メダルメンバーの山室光史(30)、田中佑典(30)、加藤凌平(26)の3選手と、昨年10月の世界選手権(ドイツ)で初代表となった神本雄也(25)が新年の誓いを絵馬に書き込んだ。

「チャレンジ!!」と書いた山室は「自国開催の五輪ですし、自分自身は3回目の五輪に出たい気持ちが強い」と言い切る。昨年に引き続き「健康・安全・成功」と記した田中は「昨年は過去一番の調子の悪さだった。今年はいい年になる気しかしない」と前向きだ。また、絵馬を手に「シンプルにこれかなと思って」という加藤は「日本代表になれますように」と率直な思いを書き込んだ。「ずっと調子も上がらず、いい試合もできていない。本当に悪い年でした」と昨年を振り返りつつ「これで膿を出したと思って、ガムシャラに頑張っていきたい」と逆襲を誓った。

 一方、力強く「自分に勝つ」と書いたのは世界選手権で日本チームをまとめた神本。リオ五輪以降、下降線をたどる3選手とは対照的に勢いはナンバーワンだ。「妥協することなく、自分の弱いところに打ち勝てば(東京五輪の)代表もメダルも近づいてくると思う」と、前を見据え「昨年は飛躍の年となり、すごく勢いに乗れた。今年はさらに飛躍できるように全力で突っ走っていきたい」と宣言した。

 4人の現状は好対照だが、東京五輪への思いは一緒。それぞれの思いを胸に4月の全日本選手権、5月のNHK杯で代表枠を懸けた争いがいよいよスタートする。