男子ゴルフの世界ランキング1位で4月の「マスターズ」を制したスコッティ・シェフラー(26=米国)の行為が波紋を広げている。

 米ツアープレーオフ第1戦「フェデックス・セントジュード選手権」初日(11日、テネシー州・TPCサウスウインド)でのこと。12番パー4をボギーとしたシェフラーは同組のキャメロン・スミス(28=オーストラリア)がグリーン上でしゃがんだ状態でラインを読んでいるとき、その目の前を横切った。通常はあり得ないマナー違反に、スミスは思わず顔を上げて驚きの表情を浮かべた。

 被害者が被害者だっただけにでネット上では盛り上がりを見せる。スミスは今季のプレーオフシリーズ終了後にサウジアラビア政府系資本が支援する超高額賞金の新ツアー「LIV招待」に参戦すると報じられたばかり。スミスも会見で否定も肯定もしかなかっただけに、新ツアー行きが既成事実化されつつある。そんな離脱の動きにシェフラーが腹を立てていて、故意に妨害行為を起こしたというのだ。

 ただシェフラーとスミスは、その前のホールでハイタッチをしている。それだけにうっかり説も根強く、米誌「ゴルフダイジェスト」は「みんな落ち着いて。シェフラーはスミスのラインを故意に横切ったわけではない…たぶん」と指摘。今大会の成績は2日目(12日)を終えて2人の明暗が分かれた。シェフラーは通算1アンダーの70位で予選落ちし、スミスは通算8アンダーの5位と上位で決勝ラウンドに進出した。