【取材の裏側 現場ノート】ゴルフの聖地・セントアンドリューズで行われた男子ゴルフのメジャー最終戦「全英オープン」は17日に最終ラウンドが行われ、キャメロン・スミス(28=オーストラリア)のメジャー初優勝で幕を閉じた。
150回目の区切りを迎え、歴史の重みを感じさせたが、違った意味での〝区切り〟として後世に語り継がれるかもしれないと感じた。サウジアラビア政府系ファンドが支援する超高額賞金の新ツアー「LIV招待」参戦組と、米ツアーおよび欧州ツアー(DPワールドツアー)の選手たちが、同じ舞台で戦う最後の大会になるという意味でだ。
主催のR&Aは新ツアー参戦選手を除外しなかったが、来年以降はその限りではない。米国ゴルフ協会(USGA)も「全米オープン」の出場資格変更を示唆している。残る2つのメジャー大会も同じような措置を取る可能性は十分だ。すでに米ツアーは資格停止処分にしており、欧州ツアーは科した処分の一部が仲裁機関に取り消された例はあったものの、排除の方向だ。
となれば、150回目の全英が、タイガー・ウッズ(46)とLIV組となったフィル・ミケルソン(53=ともに米国)が同じ大会に出る最後となってしまう可能性は大だ。かつてのライバル関係を思うと、ともに予選落ちした今回が幕切れとなるのは個人的に寂しい気がする。名誉など既存の価値観とお金をてんびんにかけたときの価値観は人それぞれなのだから仕方ないが…。
そんな中、新たに2016年の「全英」を制したヘンリック・ステンソン(46=スウェーデン)が23年に行われる米国と欧州選抜の対抗戦「ライダーカップ」の欧州チームキャプテンを解任されたにもかかわらず、新ツアーへ参戦する。この決断が名誉より高額賞金を選ぶ流れを加速させる予感もした。
(ゴルフ担当・森下 久)












