米女子ツアーの来季出場権をかけた「最終予選会」3日目(4日=日本時間5日、アラバマ州モービル・マグノリアグローブ・2コース)、渋野日向子(23=サントリー)が、自身の人気ぶりを象徴するようなプレーを披露した。

 この日は、パー72のクロッシングCを7バーディー、1ボギーの66で回り、通算4アンダーの25位に浮上。初日、2日目で出遅れ、来週に続く予選会に進出できる70位圏外(72位)だったのが、ウソのようなラウンドだった。「(1番のボギーで)スタートからコケてしまったが、その後は切り替えて、昨日、一昨日のリベンジをしようと思っていた」と穏やかな表情で振り返った。

 ダメだと思われたところから、チャージをかけて見る者を驚かせてくれる。これこそ渋野らしさ。多くのファンに愛される理由だろう。かねてベテランツアー関係者は「安定したゴルフかと言うと、そうではないかもしれないけど、渋野さんのハラハラさせられるゴルフを見ていて楽しいと思うファンは多いんじゃないかな。『何かやってくれるはず』と思うしね」と指摘していた。

 思えば、優勝した2019年「AIG全英女子オープン」は、首位で迎えた最終日に3番でダボをたたいて一気に期待感をしぼませたが、そこから巻き返し、最終18番のバーディーで勝利を決めた。6月の「全米女子プロ選手権」2日目は、予選落ち濃厚な状況から17、18番をバーディー、イーグルで上がってカットラインに滑り込んだこともある。

 10月の「樋口久子 三菱電機レディス」最終日でも17番を終えて首位と2打差をつけられた状況からプレーオフに持ち込んで優勝。そのとき渋野は「面白いゴルファーになりたい」と願望を明かしていた。6月の「全米女子プロ」で、奇跡の予選通過を果たしたとき日本人ギャラリーから「見ていて面白いゴルフをしてくれてありがとう」と言われたのがキッカケだった。
 もちろん突破が前提条件だが、まだまだ続く今後の最終予選会では、どんな〝面白いゴルフ〟を披露してくれるのだろうか。