フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(16=ロシア)の株が〝V字回復〟している。

 北京五輪で団体金メダルに貢献後、ドーピング違反が発覚。ロシア国内からも、ワリエワに対する厳しい声が上がっていた。しかし、クレムリンで開かれたメダリスト表彰式(26日)では、プーチン大統領が「あのような完璧さは、薬物の投与や不正によって達成できるものではない」と完全擁護。「批判は無視せよ」という助言まで授けられた。

 絶対権力者の発言に合わせるかのように、周囲もワリエワを大絶賛。プーチン大統領側近のドミトリー・ペスコフ報道官の妻で、フィギュアの元金メダリスト、タチアナ・ナフカ氏は「ワリエワの計り知れない才能に疑問の余地はない。『非人間』たちが、彼女の成功を妨げようとしたが、目的を達成することができなかった」と即座に〝悲劇のヒロイン〟を持ち上げた。

 また、北京五輪ノルディックスキー距離女子20キロリレー金メダルのベロニカ・ステパノワは表彰式後に態度を一変。ドーピング違反発覚当時は「ロシアに泥を塗った」と痛烈批判していたが「ワリエワに謝った。あの時は適切な言葉が見つからず、まったくひどいことを言った。私が今まで人前で言った言葉の中で最も後悔している。今後の教訓になった」とSNSに反省の弁を投稿した。

 ステパノワは表彰式でプーチン称賛スピーチを披露し、世界をドン引きさせた人物。ワリエワ擁護は当然かもしれない。大統領という後ろ盾に守られるワリエワ。人生最大の逆境も、少なくともロシア国内ではプラスに変えてしまいそうだ。