地に足はついている。陸上のセイコー・ゴールデングランプリ(8日、東京・国立競技場)、男子3000メートル障害は、三浦龍司(順大)が8分22秒25で優勝。自らの力を見せつけたが、危機感を募らせた。

 今季初となった同種目のレース。「ラスト1000メートルで切り替えて、上げられるところまで上げる」。中盤まではあえて集団の中でレースを進めた。後半は言葉通り、ギアチェンジ。2位の選手に約5秒差をつけ「タイムはもっともっと上を目指していかないといけないけど、ラストで逃げ切れてしっかりまとめることができたのは自分なりに評価をしたい」と一定の手応えを口にした。

 昨夏の東京五輪では日本人選手として49年ぶりの決勝進出を果たすと、日本人史上初の7位入賞。今後の活躍に大きな期待が集まっている。しかし、当の本人は「五輪に出てきたメンバーがフルメンバーかと言われればそうでもないと思うし、今年一年は頭打ちになるのでは」と予想。世界のレベルの高さを肌で感じたからこそ、今の立ち位置を冷静に分析している。

 海外勢に勝つためには、自らがレースを動かす圧倒的な能力が必要になってくる。「現実を見る一年になるという風に思うので、タイムと勝負の時の順位の区別しながら自分で目標設定をしていきたい」。決して高望みはしない。まずは課題を見つけ出し、さらなる飛躍へのヒントを探る。