五輪組織委員会・森会長 来年の開催が困難なら「中止」

2020年05月01日 11時00分

森会長

【どうなる?東京五輪・パラリンピック(29)】完全に“退路”を断ったようだ。東京五輪の1年延期が正式決定してから約1か月。大会組織委員会は国際オリンピック委員会(IOC)をはじめとする関係機関と準備を再スタートさせた。そんな中、組織委の森喜朗会長(82)は一部メディアで来年の開催が困難な場合は「中止」と話し、“1年後1択”の立場を強調した。

 この発言に組織委の高谷正哲スポークスパーソン(41)は「臆測に基づく仮定の状況にはこれまでの通りお答えしておりません」とした上で「会長ご自身のお考えとしてお話しされたものと思っております」。あくまで来年に向けた準備を進めており、組織委、IOCの共通認識かどうかは言及しなかった。

 とはいえ、新型コロナウイルス禍の影響で専門家からは「来夏の通常開催は100%あり得ない」と厳しい指摘もある。別の組織委関係者は本紙の取材に「常に1年後の延期、または2年後の延期、それから中止という可能性に準備しておく必要はある」と柔軟な姿勢を強調した。やむなく中止となった場合でも「『我々はコロナと戦った』という一つの実績が残ると思うので、そう捉えるべきかと。オリンピックムーブメントを損得勘定で捉えないほうがいい」と受け止めるつもりだという。

 5月6日に期限を迎える緊急事態宣言は延長となることが濃厚で、組織委周辺では「長期戦ということを視野に入れるべきだ」との見方が強い。それでも台湾が無観客ながらプロ野球を再開させたことで「台湾も日本も島国。外部からのシャットアウト、移動のシャットアウトをすれば2週間以内には終息できるのでは」(組織委関係者)との声も上がっている。

 本当に人類がウイルスに勝利したことを象徴する祭典となるのか。先が読めない状況に変わりはないのだが…。