参院選(7月10日投開票)の公示前日の21日、日本記者クラブ主催による党首討論会が行われ、恒例となっている各党トップが揮毫(きごう)した色紙を巡って、ネット上で大喜利状態となった。

 討論最後に披露された揮毫は、まず自民党総裁の岸田文雄首相の「気宇壮大」の4文字。司会を務めた日本記者クラブ企画委員で、日本テレビの小栗泉氏は「心意気や度量が人並み外れて大きい意味だそうです」と解説。続いて立憲民主党の泉健太代表「未来を信じ 未来に生きる」と母校・立命館大学の末川博名誉総長の言葉を記した。

 公明党の山口那津男代表は「命と暮らしの安心保障」。日本維新の会の松井一郎代表は「志」の一文字。日本共産党の志位和夫委員長は「党創立100年 自由と平和 まっすぐつらぬく」。国民民主党の玉木雄一郎代表は「一所懸命」。消費税廃止を訴えるれいわ新選組の山本太郎代表は「積極財政」。社民党の福島瑞穂党首は「がんこに平和! くらしが1番! 戦争はさせない」。NHK党の立花孝志党首は「NHKをぶっ壊す!」だった。

 ネット上では「書は体を表す」とすぐさま盛り上がった。ツッコミの嵐となったのは福島氏だ。丸字で平仮名を多用するために「暮らしや頑固くらい漢字で書いて!」とフルボッコされるのは、もはやお約束。志位氏も「字がかわいすぎる」「気の弱そうな字」などとそのギャップに驚く人が多かった。

 また山本氏は自身の名前がど真ん中に大きく書かれ、太郎の文字がつぶれるほどの迫力。説明した小栗氏が「山本命ですかね?」と間違えたほどだ。「自分の名前が大きい人は性格が出てそう」と、同じく名前が目立った松井氏とともにその心理分析でもさまざまな意見が飛び交った。

 9党中8党が「2022.6.21」「2022年 夏」などと西暦で日付を記したのに対し、泉氏だけが「令和4年6月」と和暦を用いたことにも「政治家は元号を大事にしてほしい」との声も。「昔の政治家はもっと達筆だった」「後世の人々が目にするもの」と、総じて個性が強過ぎる書体に残念がる声が多かった。