ロシアからの嫌がらせか? 日本海沿岸に大量の注射器漂着の謎

2022年03月01日 11時30分

島根県松江市の海岸に漂着した注射器(提供写真)
島根県松江市の海岸に漂着した注射器(提供写真)

 日本海沿岸の注射器大量漂着はロシアの嫌がらせか!? ウクライナ侵攻で世界を敵に回したロシアから、医療用の注射器や注射針が日本海沿岸に大量漂着している。1府3県の約750キロもの海岸線に及び、その総数は万単位に届く恐れもある。

 注射器は先月24日に京都府京丹後市の海岸で見つかり、その後、兵庫、鳥取、島根の日本海沿岸でも相次ぎ発見された。長さ約10センチ。4センチほどの注射針とセットで、ビニール製の包装袋に入っている。袋のない単体や、注射針にプラスチック製のキャップがはまったものもある。

 いずれも「LEIKO」というメーカー名が印字されており、包装袋にはロシア語で「医療用注射器 5ミリリットル」などと表記がある。LEIKO社の本社所在地は首都モスクワ市内の雑居ビル。同社サイトは、オフィスで赤毛の美女5人がニッコリという“ナゾの写真”がトップページを飾る。使い捨ての各種注射器など医療機器を製造販売する中小メーカーのようだ。通販サイトでは、今回漂着した注射器が1セット6ルーブル(約7・2円)で販売されている。

 漂着した海岸で被害状況を確認した環境団体の関係者もいぶかしがる。

「海岸には数メートル単位で散らばっている。数の多さに驚いた。踏んだら危険。包装袋に入ったものは封が開いてない。なぜ新品の注射器を大量に海へ流したのか」

 注射器の漂着はこれまで何度もあったが韓国、中国からのゴミが中心だったという。「多くが医療廃棄物で、現地の悪徳回収業者が海洋投棄した結果、日本に流れ着いた」(同)。各地の環境団体や自治体が国に被害を訴え、外交ルートで医療廃棄物投棄の規制を求めたところ「近年は漂着がめっきり少なくなっていた」そうだ。今回見つかったロシア製注射器の包装袋には、2021年10月の製造で、使用期限は26年10月と印刷してあった。つまり製造したばかりなのに大量投棄したということ。ある公安関係者は「ロシアからと分かる危険物を、このタイミングで漂着させた。ウクライナ情勢で米国の味方となった日本に対する嫌がらせ、ないしは警告のように思える」との指摘も。

 漂着物の写真を添付したメールでLEIKO社に取材を申し込んだが、返答はなかった。

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