カタールW杯(11月開幕)を前に、森保ジャパンで人気低迷への危機感が強まっている。

 主将のDF吉田麻也(サンプドリア)は5日、現在の代表人気について言及。「ブラジルと対戦(6日、国立)が決まってからたくさんの人にチケットを頼まれて(入手が)すごく難しかった。だから盛り上がっていると個人的には思っていたけど、札幌の試合(パラグアイ戦)でチケットが売れ残っているのを知って、ちょっと自分の感覚と違った」と率直な思いを吐露した。

 2日のパラグアイ戦は強豪との一戦ながら4万2000人収容の札幌ドームで観衆は2万4511人にとどまり、空席が目立った。平均視聴率も9・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタに届かず、W杯を目前にしても注目度の低さを露呈。チケットが即完売したブラジル戦は、あくまで最強軍団に対する人気というわけだ。

 こうした現状を受け、吉田は「もうちょっと自分たちが露出を増やさないといけない。だから若い選手たち、20代前半の選手たちに、このオフにたくさんの媒体に出てほしいと伝えている。民放でサッカーがあんまり放送されなくなっている現実を受け止め、一人ひとりができることをやるべき」と異例の〝指令〟を出したことを明かした。

 森保一監督もブラジル戦前の会見で「世界で最も有名なブラジルが日本に来てくれて、サッカーに興味のない方やライト層の方々にもサッカーを見ていただけるいい機会になる」と人気回復を意識した異例の発言。注目度を上げるために、イレブンはピッチ外でもフル回転が求められそうだ。