東京五輪でメダルを逃したなでしこジャパンの次期監督候補に、あの〝超大物〟を待望する声が上がっている。日本は準々決勝のスウェーデン戦(30日、埼玉)で1―3と完敗し、終戦を迎えた。欧米の強豪との差を見せつけられ、目標のメダルに遠く及ばなかったことで高倉麻子監督(53)に進退問題が浮上することは必至だ。

 試合後に日本サッカー協会の田嶋幸三会長(63)は「世界における現在の日本女子サッカーの位置と、これから改善して成長していかなければならない点がはっきりとした」とコメントしたが、指揮官の進退には言及せず。一方で、高倉監督は会見で「私自身が決められることではないし、自分自身の思いがあるけど…。今ここでそれを言うべきではない」と話すにとどめた。

 今後は8月の女子委員会で進退に関して議論されることになるが、以前から高倉監督の采配や指導力に対しては疑問視する声が協会やチームの周囲から上がっていた。東京五輪で結果を出せなかった責任もあり、退任が既定路線となっている。

 そうした中、なでしこ再建の救世主として前男子日本代表監督の西野朗氏(66)を熱望する声が上がっている。WEリーグ関係者は「西野さんでいいんじゃないか。世界の舞台で日本を躍進させた実績もあるし、女性の心をつかむのもうまい。あれくらいのカリスマ性がないとなでしこは強くならない」と猛プッシュした。

 2018年ロシアW杯で男子代表を16強に導いた名将の手腕に期待が高まっており、2年間率いたタイ代表監督も解任されたばかりで就任に支障はない。「西野なでしこジャパン」の爆誕はあるのか、注目が集まる。