J1鹿島の元日本代表DF内田篤人(32)の現役引退会見が24日にオンラインで開かれ、日本サッカー界の現状について〝直言〟した。

 最近は若手で海外でプレーする選手が急増しているが「海外に行きたいのは分かるけど、チームで何かやってから行けばいいのになと思う。それができないなら移籍金ぐらい置いていけばいいのに」と、まずは国内で実績を残すことの重要性を強調。「よく『海外に行きたいです』と俺のところに話をしにくる選手もいるけど、そんなに甘くないよと。行きたきゃ行けばいい、今すぐ。で、どうせすぐ帰ってくるんだろうなと思う」と厳しく指摘した。

 内田は高卒1年目から活躍して鹿島で3連覇を果たすなど成長し、満を持してドイツ1部の強豪シャルケへ移籍。そこで世界最高峰の欧州チャンピオンズリーグで日本人選手史上最多の出場時間を誇るなど長年世界の一流と渡り合ってきたからこそ、その言葉には重みがある。

 そして現在の日本サッカーのレベルについて「サッカー選手終わったので好きなことを言うなら(世界との差は)広がった。チャンピオンズリーグ決勝とJリーグの試合を見れるけど、違う競技だなと思うくらい僕の中では違いがある。怒られるかな、こんなこと言ったら。歴史が違うんで、ある程度の時間が必要なんじゃないかな。たぶん差はすごくあると思う」と率直な思いを吐露した。

 さらに「海外に今多くの選手が出ているけど〝おおっ〟ていうチームでやっている選手はそう多くない」と強豪クラブでプレーする日本人選手がもっと出現することを切望。〝ウッチー節〟全開で日本サッカー界全体に愛あるゲキを飛ばした。