女子プロレス界の横綱ことセンダイガールズ(仙女)の里村明衣子(41)が、WWEのNXT・UKに参戦する。先日の配信大会で正式発表され、今月上旬に初戦が放送される。代表を務める仙女を限定参戦とし、昨年暮れに単身渡英していた。ロックダウン(都市封鎖)中のロンドンに滞在する里村に、改めてWWEに戦いの場を求めた真意を国際電話を通じて直撃した。

 ――先日はNXT・UK女子王者のケイ・リー・レイ(28)の呼びかけに応じる形で登場した

 里村(番組構成は)私も驚きました。「まさかロックダウンのこの時期に里村がNXT・UKに参戦するとは!」と現地のファンの方からもすごい反応がありました。

 ――「覚悟しておけ!」と今後の決めゼリフになりそうな言葉も発した。今月上旬の配信大会が初舞台となるのか

 里村 と思います。自分は世界中で実績を残していますし、一からスタートするつもりはない。すぐにでもこの団体のトップと戦いたい。実は昨年暮れに渡英していました。急に姿を見せなくなったのでファンの皆様にはご心配をおかけしましたが、私は元気です!

 ――渡英の理由は

 里村 仙女は今年で旗揚げ15年、東日本大震災で存続の危機を迎えて10年になる。この10年間、私は自分の全てを団体に注ぎ込んできました。そして今が選手としてベストの状態にある。ならば40歳を過ぎ50歳になるまでの間、団体は後輩に任せ、自分のやりたいことをやろうと決めました。

 ――今後の狙いは

 里村 10年後、日本の女子プロレス界のためになるような活動をしようと。今まいている種は必ず10年後、日本で大きな実になる。その時期には逆に、世界から日本に女子選手が集う状況になると確信しています。

 ――現在、ロンドンは大変な状況にある

 里村 警戒レベルがTier4なのでスーパーと薬局、テークアウト専門店以外は全部閉店です。1日に1回の散歩しか外出できません。キッチン付きのホテルで自炊していますが、スーパーは30分以上の行列ですね。

 ――2019年7月には仙女初のマンチェスター大会を成功させ、同年9月には英国最大団体「プログレス」女子王座を奪取し1年間王座を保持した

 里村 はい。なのでこちらでは自分の名前も通っていますし、先に勝負を仕掛けようと決めていました。(コロナ禍が終息して)事態がよくなってから、横並びになって「せーの」で一緒に動くのでは遅いんです。

 ――NXT総責任者トリプルH(51)から最大級の賛辞が寄せられた。18年「メイ・ヤング・クラシック」以来となる米国参戦は視野にあるのか

 里村 それはまた先の話ですね。とにかくまずはNXT・UKでトップを取るつもりです。いずれはどの規模であろうと(WWEは)自分が中心になって動いていくと確信しています。まずは英国で「日本の里村明衣子ここにあり」を証明してみせます!