新日本プロレス最高峰のリーグ戦「G1クライマックス」(18日、エディオンアリーナ大阪で開幕)で4年ぶり3度目の優勝を狙う内藤哲也(39)が、不退転の決意を明かした。来年1月4、5日東京ドーム大会のメインイベント返り咲きのためにはG1制覇が不可欠。IWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟(38)、前年度覇者・飯伏幸太(39)の「昭和57年会」組と同じAブロック入りを大歓迎しつつ、今大会を逆襲の舞台に位置づけた。

 今年1月に2冠王座を失った内藤は「東京ドームのメインイベントにまた必ず帰ってくる」と宣言。だが以降は思うような結果を残せていない。巻き返しを期すG1を前に「大事にしてきた『必ず』という言葉をあえて使ったわけですから。ここからメインを目指すとなると、G1優勝が必要になる…いや、それしかないんじゃないかくらい切羽詰まってますね」と危機感をあらわにした。

 ブロック分けを見て、闘志はさらに燃え上がった。「興奮しましたね。同じブロックに入りたい2人が入っていたので。ただ飯伏は2連覇中、鷹木はIWGP世界王者、内藤哲也だけ…ですから。一番追い込まれているのは俺でしょうね」

 先に実現するのが鷹木との公式戦(26日、神戸)だ。ユニット内で常に競い合う「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」において、現在のリーダーは先頭を走る鷹木だが、もちろん内藤の胸中にはジェラシーがある。

 5日メットライフドーム大会でV2に成功した鷹木は一夜明け会見で「俺がマイクしてる時に、内藤は面白くなさそうな顔をするんだよね」と発言していたが、当の内藤は「伝わってたんですね。『早く終われ』とは思いましたね」とあっさり肯定。「あの姿を見て悔しくないレスラーはいないですし、それが鷹木だからなおさら思いますよ」と胸の内を明かした。

 その悔しさはG1の公式戦でぶつけるつもりだ。「鷹木に注文したいのは、開幕2連勝で来てくれってことですかね。ただでさえ俺に負けたら彼は悔しいだろうし、その場所が神戸ワールド記念ホールだったら悔しさも倍増するんじゃないかな」と、ドラゴンゲート出身の鷹木の〝ホーム〟で迎える一戦へ目を輝かせた。

 普段は験担ぎなどしないが、2013年、17年と4年周期でG1を制したデータを持ち出し「21年優勝説」を主張。15年、18年大会覇者の棚橋弘至が「3年周期説」を唱えている事実を伝えると「うん? なら棚橋は12年と09年も優勝してないとおかしくない? 俺の場合は13年の4年前の09年はG1に出ていないから4年周期だよね。彼が3年周期と言うのであればもっと過去の成績と真摯に…」などと理屈をこねくりまわした。なんだか話が長引きそうになったところで急に電波が悪くなり、大変残念なことに電話取材は終了したのだった。