女子プロレス「アイスリボン」の春輝つくし(24)が、4日の横浜武道館大会で12年のプロレスラー人生に幕を閉じた。

「引退記念試合」ではこの大会を最後に無期限休業に入る藤本つかさとの「ドロップキッカーズ」で、星ハム子、高橋奈七永組と対戦。

 敵軍の連係攻撃に苦しみながらも、藤本とのダブルドロップキックで反撃。藤本が場外へのプランチャーを繰り出すと、すぐさまトペ・コンヒーロで続いた。

 その後は出場選手たちが続々とリングに上がり、引退試合恒例の串刺し攻撃を浴びる場面も。どさくさに紛れ、パートナーの藤本からもドロップキックを食らった。

 さらに3歳のころからあこがれの存在だった高橋から「ありがとー!」と張り手、頭突きを食らうと、春輝も反撃。「奈七永!」と叫びフットスタンプを繰り出した。

 試合は29分を超える激闘となり、最後はハム子に自身の得意技・ハルカゼで丸め込まれた。

 試合後、マイクを握った春輝は「プロレスが大好きです。その大好きなプロレスを12年間続けてこれたのはお客さん、アイスリボンの仲間、先輩のみんなのおかげです。第2の人生、つまずくことがあるかもしれませんが、この景色を思い出して笑顔で生きていく。12年間、プロレスでハッピーでした」と語り、引退の10カウントゴングが会場に鳴り響いた。

「今日まであっという間だった。つまずくことも多かった。今日一日、プロレスでハッピーでした」

 今後は児童教育の分野に挑戦する予定で、「奈七永さんのファンに戻る」とにっこり。この日のICE×∞王座戦でV7を果たし、王者のままリングを去った小さな巨人が新たな夢の扉を開く。