女子プロレス界の名タッグ、藤本つかさ(アイスリボン)と中島安里紗(シードリング)の「ベストフレンズ」が、最後の〝聖地〟で存在感を見せた。

 東京・後楽園ホールが60周年を記念して初開催した「還暦祭」(15、16日)初日、女子プロレスラー総勢44選手が参加した「女子プロレス・ドリームフェスティバル」が行われ、第6試合でベストフレンズは岡優里佳(センダイガールズ)、宝山愛(マーベラス)組と対戦した。

 先日、年上の一般人男性との結婚を発表した藤本は5月4日横浜大会を最後に無期限休業に入るため、これが後楽園ホールでは休業前最後のコンビ結成となった。

 いきなり奇襲のドロップキックを仕掛けられたが、中島とカウンターのダブルドロップキックで応戦。「後楽園ホール60周年おめでとう!」と叫びながら、岡に強烈なサッカーボールキックを決めた。その後も卍固めの競演で観衆を沸かせ、最後は宝山を日本海式竜巻原爆固めで仕留めた。

「お客さんがすでに後楽園ホールの還暦を祝っているのをひしひしと感じて楽しかった」

 2015年6月、ベストフレンズが始動したのも後楽園ホールだった。「なんか寂しい。ラストじゃないけど、ラストフレンズ。こういうお祝いの場で組めてよかった」

 ラストマッチに向け試合が続くが「毎日充実しているし、本当に疲労感がないんですよ。試合が終わって充実感が足されている感じで。今まで試合でバタバタしていたけど、スタッフになった時に違う光景が見えてくると思うのでそれが楽しみです」と語る。

「リングを離れる寂しさ? 対戦相手が泣いていたり、『最後だから組みたい』と言ってくる子を見て実感します。こんなこと言ってくれるなら、最初から言ってよって」としつつ「突っ走りますよ。まだホールもベスフレ興行も名古屋も利府もあるし」ときっぱり。5・4決戦まで走り続ける。