28日の中日戦(バンテリン)でプロ初登板初先発した阪神のドラ1・森木大智投手(19)は6回4安打3失点。プロ初黒星を喫したものの、高卒ルーキーらしからぬ堂々たるマウンド姿でポテンシャルの高さを証明した。

【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】上々のデビュー戦とはならなかった。だが、爪痕は残した。そんな印象だろうか。森木のプロ初登板初先発をリモート観戦したある高知県出身の球界OBを取材してみた。

「もうね、高知で投げている随分昔から見ていますからね。高1の練習試合も見てますから。真っすぐがスライド回転していなくてよかったですし。今日に関してはよう投げた方やと思いますよ」

 投球メカニズムの特徴としては「もともとヒジをたたむ投げ方なので、高い位置からリリースして角度を使える投手ではない。そのため、縦系の変化球を見極められることが多くなる。次々と空振りを取れる直球でもないので、生きる道としてはスライダーを磨くことかな」と解説した。

 特に5回二死無走者で大野奨を外角スライダーで空振り三振に打ち取ったボールに注目。「あのボールですね。あのボールをしっかり出し入れする技術を磨けばプロで生きられる。ヤクルトで活躍した伊藤智仁のようにね」と将来に期待を示した。

 ただ、6回の続投で失点した場面に際しては「5回で代えてやらにゃ。ゼロで気持ちよく終わらして『CSへ向けた隠し玉』と思わせるのも戦略よ。ウエスタンでもそんな長いイニング投げさしてないはずやし。後ろのリリーフもいい投手がようけおるのにね」と、虎首脳陣への不満を隠せない某OBでした。

 ☆ようじ・ひでき 1973年生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、ヤクルト、西武、近鉄、阪神、オリックスと番記者を歴任。2013年からフリー。著書は「阪神タイガースのすべらない話」(フォレスト出版)。21年4月にユーチューブ「楊枝秀基のYO―チャンネル!」を開設。