ソフトバンク育成出身5年目・尾形崇斗がプロ1勝 その“才能”見逃さなかった2人の一流選手

2022年04月06日 06時15分

ソフトバンク・尾形(東スポWeb)
ソフトバンク・尾形(東スポWeb)

 一流が見込んだ「育成の星」が待望のウイニングボールを手にした。ソフトバンクは5日のオリックス戦(ペイペイ)に6―3の逆転勝ち。先発・石川が右足首の不調を訴えて1イニングで降板するアクシデントに見舞われながら、8投手の継投で開幕8連勝を飾った。

 石川の後を受けて、緊急登板で2回無失点に抑えた育成出身5年目右腕の尾形崇斗(22)がプロ初勝利。お立ち台では勝利球をポケットから取り出し「〝ご両親〟にプレゼントします」と初々しく喜びを語った。

 2017年ドラフト育成1位で学法石川(福島)から入団。入寮の際には100冊以上の本を持ち込むほどの読書家で、野球に通じる知識の習得に今も飢えている。20年3月15日、広島でのオープン戦を終えて帰福する新幹線で支配下昇格の吉報を盟友・リチャードとともに受けると、行きつけの博多駅の海鮮丼店で祝杯を挙げたのは「初心を忘れないため」だった。

 実直で純粋無垢な右腕は入団当初から異彩を放ち、英才教育を受けてきた。1年目に2人の「一流」から個別に食事に誘われた。意識が高く、ひたむきに努力する右腕に声をかけたのは現・打撃コーチの長谷川だった。「プロには幾重にも壁があって、どう向き合い打破するかを順序立てて教えてもらった。配球だったり、打者の泣きどころを知ることができた」。

 もう一人はエース・千賀。「僕の真っすぐを褒めてくださった。同じ目線で野球の話をしてもらって探求心を忘れないことの大切さを教わった」。

 今季初登板、プロ10試合目でつかんだ勝利球を手に「ここで立ち止まることは絶対にない。これから何百試合と投げていく」と誓った尾形。一流が放っておかなかった才能は、必ず開花するはずだ。

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