オリックスの本塁打王〝ラオウ〟杉本裕太郎外野手(30)が16日に契約更改に臨み、今季の5倍となる年俸7000万円でサインした。遅咲きのスラッガーは「上がりすぎて昇天しながらハンコを押した」と笑顔で〝昇天ポーズ〟を見せた。

 自己最多の134試合に出場し、打率3割1厘、32本塁打、83打点の大活躍。吉田正との青学大「3、4番コンビ」で打線をけん引し、ベストナインにも選ばれた。一躍全国区となったラオウは「過去5年、結果が出なくても契約してくれた球団に感謝です。来年もレギュラーで全試合に出たい」と決意を新たにした。

 ただ、来季はマークがきつくなることが予想されるだけに周囲は「ラオウの後ろを打つ選手が重要になる」と見ている。今季、杉本の後ろの5、6番を打ったのはT―岡田、モヤら。一発の怖さから相手投手も気が抜けず、杉本との勝負を避けられなかった。しかし、13本塁打のモヤは退団し、17本塁打のT―岡田も来年は17年目を迎える。

 そのため「もちろんTには頑張ってもらいたいけど、今季の杉本、紅林、宗のような〝まさか〟と思わせる存在が出てこないといけない。中川とか太田とか、優勝するには予想できないような選手が出てくること。杉本へのマークをいかに分散できるかがカギになる。彼1人で本塁打を打てるわけではない」というわけだ。

 連覇のためには4番・杉本の爆発が不可欠。それには「もう1人のラオウ」登場が必要ということだ。

(金額は推定)