巨人が13日のヤクルト戦(東京ドーム)を4―3で下し、今季初のサヨナラ勝ちを飾った。

 3―3で迎えた9回、二死一、三塁のチャンスで登場したのが、とっておきの代打・亀井だった。ヤクルト5番手・マクガフの初球、内角高めに入った150キロの直球を迷わず振り抜くと打球は中前へ。安打を確信した亀井はややゆっくりと一塁へ向かうと、ナインが勢いよく飛び出し歓喜の〝ペットボトルシャワー〟でベテランをたたえた。
 
 お立ち台で「((自身の出場)試合時間『3秒』だったんですけど、何とか仕留められてよかったです」と笑いを誘った亀井。今季は足のコンディション不良もあり、今は〝代打の切り札〟としての出場に甘んじているが、原監督からは「〝亀井慎之助〟だな」と、昨季引退した阿部になぞらえるほどスペシャルな存在として信頼を置いている。

 不振の坂本、丸もようやく復調気配。ここで飛び出した頼れるベテランのひと振りは、チームにさらなる勢いをもたらしそうだ。