お手本になる阪神・福留のコロナ「非」深入り対応

2020年04月16日 16時30分

自主練習再開でオンライン会見に臨んだ福留(阪神タイガース提供)

 自主練習で活動を再開した阪神で福留孝介外野手(42)が、球界最年長選手にふさわしい人格者ぶりを披露した。15日の練習後、オンラインで取材対応した福留は取材に応じる前に自ら「今回、NPB関係者をはじめ、中日ドラゴンズの関係者、阪神タイガースの職員の方々に多大なご迷惑をおかけしたというのは、同じチームでプレーしている選手として、みなさんに申し訳なかった。まず最初に言わせてください」と発言。謝罪は現場から藤浪晋太郎投手(26)ら3人の新型コロナウイルス感染者を出し、その対応を余儀なくされた各方面へ向けてのものだ。

 この対応に福留と同じPL学園出身のあるプロ野球OBは「野球人としてのあるべき姿」と称賛する。理由は身内の“不手際”について発言したからというだけではない。「専門分野ではないことに踏み込まず、コロナ対策は『自分のできることを』とだけ話していた」と、ファンに影響力のある立場だからこそ効果があると言える「啓発」を行わなかった点もしかりだという。

 折しも、前日14日には阪神OBでPL学園の先輩にも当たる片岡篤史氏が自身のユーチューブチャンネルで感染を告白。鼻にチューブが装着され、ベットに横たわる衝撃的な姿が話題を呼んだが、この手の啓発は専門分野ではないからこそ「あまりマネはしない方がいい」と言う。

「もちろん片岡も自分のようになってほしくないという思いからだと思うけど、動画で痛々しい姿を見せてまでというのは、プロ野球OBから見ても意見の分かれるところ。基本、俺らがファンに見せるべき姿は現役ならプレーで、OBなら試合のプレーを批評して、より野球への興味を持ってもらうことが仕事」

 専門外のことについてはあくまで受け手の立場を貫き、プレーでの情報発信が可能になるまで粛々とそのときを待つ。虎のベテランが見せたこの日の姿は“コロナ対応”における球界のお手本にもなりそうだ。