カブスの鈴木誠也外野手(27)が25日(同26日)、キャンプ本拠地スローン・パークでのロッキーズ戦に「2番・右翼」でスタメン初出場。オープン戦デビューは2打数無安打2三振に終わったが「フィールドに立てば野球は一緒なので、久しぶりにゲームに出ているなって感じが楽しかったです」と収穫の多い1日となった。

 初打席は2点を追いかける初回一死の場面で、相手先発右腕ヘルマン・マルケス。ガチガチに緊張したという。「試合前から初球は真っすぐでもボール球でも全然振っちゃおう、そしたら緊張抜けるかなと思って」と明かした一球目はバットに当たり、ファウルに。「2球目振った瞬間に我に返った感じでした。変なスライダーに振っていましたね。あれはちょっとないなーと思いました」。3球目は見逃して三振となったが、初球を振れたことはこの日一番の収穫になったという。

 3回一死一、二塁の場面で迎えた第2打席も2ボール2ストライクで再びマルケスの変化球に惑わされ、見逃し三振。4回守備から交代となったが、3回の守備では2番ロジャースの飛球をランニングキャッチして沸かせる場面もあった。

 自分でもあがっているのが分かるほど、初打席は緊張したという鈴木は「足がめっちゃ震えていたので、キャッチャーに見られないように…恥ずかしいので。ほんとこんな風になっていた」と試合後の会見では実際の震えを再現しながら笑いをとった。それでも、日本での開幕戦と同じ緊張感はむしろ慣れた感覚。「普段通りのゲームと同じに入れたので、あまりそんなに変わらないなという風に感じました」と安堵の表情も見せた。

「いよいよ始まる、ここにきたなって感じはしたので、より頑張ろうと思いました。いいピッチャーでも甘い球は必ず来ると思うので、そこをしっかり捉えられるように頑張っていきたいなと思います」

 急ピッチで迎えるメジャー開幕戦に向け、侍の4番を張った男はマイペースにそれでも確実に前に進んでいる。早く初安打が見たい。