“世界の16文”“東洋の巨人”として一時代を築いた不世出の名レスラー、故ジャイアント馬場さん(享年61)と、4月14日に肝硬変のため死去した夫人・元子さん(享年78)の納骨式が3日、兵庫・明石市の本松寺でしめやかに営まれた。

 元子さんの四十九日法要に合わせて行われたもので、1999年1月31日に死去した馬場さんは、実に没後19年余りで最愛の夫人と同じ墓に納骨された。式には元子さんの親族のほか、全日本プロレスからは和田京平レフェリー(63)が参列した。

 馬場さんの遺骨は長く東京・渋谷区恵比寿の自宅に保管され「なぜお墓をつくらないのか」との声も多かった。実は元子さんの実父で故伊藤悌(やすし)さんが85年に死去した際、同寺の墓の前で号泣する元子さんを、馬場さんは「もう泣くなよ。お父さんのお墓の隣に、馬場家のお墓を建てるから。そこに一緒に入ろう。そうすれば永遠にお父さんの隣にいられるだろ」となぐさめて、数年後に墓を建立した。その約束は四半世紀を超えて、果たされたことになる。

 7月18日には都内のホテルで元子さんの「お別れ会」が行われる予定。明石は元子さんが生まれ育った場所で、2人が知り合った思い出の土地でもある。昭和のプロレス黄金時代を支えた夫婦は、海から程近い静かな土地で永遠の眠りについた。

【和田京平レフェリーの話】これでファンの皆さんがお参りできる。心底これで良かったと思います。遺骨は重かったです。

 馬場さんと元子夫人が眠る墓
馬場さんと元子夫人が眠る墓