エレン・デジェネレス、クリス・ジェンナー、クリッシー・テイゲンら多くの米セレブが愛犬を迎え入れたことで知られる犬の保護団体が、商業繁殖業者から仕入れた子犬を保護犬と偽って販売していた疑いで、ロサンゼルス市当局に提訴された。米紙ニューヨーク・ポストが28日、報じた。

 ロサンゼルス市法務局によると、犬の保護団体「ワグモア」の創設者メリッサ・バセラー氏は、全米各地の商業繁殖業者から、純血種や異なる犬種を交配させた「デザイナー犬」の子犬を数百匹購入。カリフォルニア州に輸送し、「里親譲渡」を装って転売する「子犬ロンダリング」を行っていた疑いがある。

 ワグモアは、ジェニファー・アニストン、デジェネレス、テイゲン、ジェンナーといった著名人を顧客に持ち、評判を築いてきた。これらのセレブは同団体を通じて犬を迎え入れ、その様子をSNSなどで紹介していた。

 しかし、10月22日に提出された訴状によると、利用者たちは助けを必要とする犬を救っていると信じ、650~1500ドル(約10万~23万円)もの「譲渡費用」を支払っていた。ところが、市当局は、その資金が実際にはワグモアによる商業的な子犬の仕入れや販売を支えていたと主張している。

 ロサンゼルス市のハイディ・フェルドスタイン・ソト市法務官は「保護動物を家族として迎え入れる人々には、欺瞞ではなく誠実な対応がなされるべきです。被告らは、多くのロサンゼルス市民の善意につけ込んで金銭的利益を得る一方、弱い立場にある動物たちの福祉を危険にさらしたと、私たちは主張しています」と述べた。

 訴状によると、バセラー氏には寄付金を集めるため、犬の命が差し迫った危険にさらされていると偽って訴えていた疑いもある。

 例えば、「短期間のうちにワグモアが十分な資金を集めなければ、繁殖業者が犬を射殺するなどして殺処分してしまう」と主張し、寄付を呼びかけていたという。

 さらに市当局によると、ワグモアは2025年5月に米内国歳入庁(IRS)とカリフォルニア州税務当局の双方から免税資格を取り消されていたにもかかわらず、その後も税法上の非営利団体であると宣伝し、寄付金が税控除の対象になると説明していたという。

 一方、バセラー氏は疑惑を否定。「過去に退けられた主張の焼き直しだ」と反発し、「私は犬を救おうとしているだけなのに、悪者に仕立て上げられようとしている」と訴えている。