【ニール・ヤング/ニール・ヤング・ウィズ・クレイジー・ホース(1969年)】
もはやロック界の財産とも言える大御所ニール・ヤングのセカンドアルバム。その後、80歳の現在まで半世紀以上も活動を共にするクレイジー・ホースとの初アルバムであり、初期を代表する傑作でもある。
1968年にバッファロー・スプリングフィールドを脱退後、同年11月に1st「ニール・ヤング」を発表。そこからわずか6か月でリリースされたのがこのアルバムだ。当時23歳。バッファローですでに世界的知名度を得ており、アルバムでは、現在と変わらない抒情性と攻撃性が同居した優れた楽曲が並んでいる。
A①「シナモン・ガール」(全米55位)、A②「エブリバディ・ノウズ」と3分以内のコンパクトながらキャッチーなナンバーで始まり、ニールならではの穏やかな情緒に満ちたA③「ラウンド・アンド・ラウンド」から、A面はドラマチックな9分13秒にも及ぶ「ダウン・バイ・ザ・リバー」で締めくくられる。「俺は彼女を撃った」という簡素な歌詞の後、身を削るようなギターが縦横無尽に鳴らされる。
B面は穏やかな「ルージング・エンド」で始まり、圧巻のラストB③「カウガール・イン・ザ・サンド」で幕を閉じる。切迫感と緊張感に満ちたラフなギターサウンドは「ダウン・バイ~」同様に聞く者の胸を締め付け、10分6秒という長さを感じさせない。メロウなナンバーと長尺のハードなサウンドの共存というスタイル、そして後のグランジ転向への下地はすでにこの時点で完成していたのである。
この後、ニールは「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」(70年)、「ハーヴェスト」(72年)と名盤を立て続けに発表して黄金の70年代に突入する












