結局、偽の卒業証書の実物はどうなるのか。静岡・伊東市の田久保真紀前市長の学歴詐称疑惑で、静岡県警が田久保被告の自宅から押収したパソコンから卒業証書に関連するデータが見つかったことが25日、分かった。無罪を訴える同被告と真っ向からぶつかることになる。
関係者によると、今年2月に県警が田久保被告の自宅を家宅捜索した際に押収したパソコンをサイバー捜査で解析したところ、卒業証書を作る際に使ったとみられるデータが見つかったという。
田久保被告は昨年5月に市長に就任したが、経歴詐称疑惑が浮上。東洋大を除籍されていたにもかかわらず、卒業したとしていて、騒動となった。卒業証書も所持しているとして、市議会の議長や副議長に示したことが「チラ見せ」と報じられると「チラ見せではなく、約19・2秒」と抗弁し、新語・流行語大賞にノミネートされた〝田久保劇場〟を繰り広げていた。
昨年10月に2度目の不信任決議案が可決されて失職し、同12月の出直し市長選に臨むも落選。今年3月に百条委員会で虚偽の証言をしたとする地方自治法違反罪と偽の卒業証書を作成した有印私文書偽造・同行使罪で在宅起訴されていた。年内にも初公判が開かれる見通しとなった。
東洋大の学長と法学部長の印鑑をネットで印鑑業者に発注して入手していたのに続き、卒業証書のデータがパソコン内から見つかったとなれば、田久保被告側の主張との整合性が、より厳しく問われることになるが「本人は作成していない」「第三者が作成した可能性がある」として、これまでと変わらず無罪を主張する方針だという。
結局、カギを握るのは卒業証書の実物だ。田久保被告の代理人が刑事訴訟法105条の「押収拒絶権」を行使し、事務所の金庫に保管しているとして、県警も押収していなかった。
検察側はほかの証拠から卒業証書の偽造を立証できると判断しているとみられるが、田久保被告側は「切り札」の存在もチラつかせており、かたくなに提出を拒んできた卒業証書をどのように扱うかも焦点となる。












