【オモロー山下の決算CHECK!】皆さん、こんにちは。オモロー山下です。オモロー! 今回取り上げるのは太陽誘電です。もし僕が太陽誘電株ホルダーだったとしたら、今期の決算を「またぐのか? またがないのか?」をジャッジしたいと思います。これはあくまで僕の考えなので、投資は自己責任でお願いしますね。
年初来高値2万4065円。年初来安値3167円
太陽誘電は、前回紹介した村田製作所と同じ積層セラミックコンデンサー(MLCC)を製造する会社です。直近は調整が入ってますが、7月1日は年初来高値となる2万4065円をつけるなど、投資家の注目を集めています。株価が高騰した理由としては爆発的なAIサーバー需要の高まりが影響していると考えられます。
MLCCはスマホや自動車とかに使用されているんですけど、最近ではAIサーバーにMLCCが大量に必要だということが分かりました。実際に前回決算で会社側から「AIサーバー向けMLCCの売上高が前期比80%超の急増を見込む」という発表があり、この材料が決算後の株価急騰につながったと思います。
7月15日にAIサーバー向けMLCCの大口納品先の一社だと思われる、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOが、東京・神田の居酒屋「やきとん三吉」で日本のサプライチェーン企業16社の幹部を招き、会食を開催しました。そこにしっかりと太陽誘電の幹部も参加。ただライバル企業の村田幹部の姿もありました。
どんな会社?
村田と太陽誘電の違いを簡単に言うと村田はMLCC以外もやっている総合メーカーで、太陽誘電はMLCC専門店みたいな感じです。太陽誘電の強みとしては他社に先駆けて基板内蔵対応のMLCCを製品化。これはMLCCで世界シェア1位の村田、同2位の韓国のサムスン電子もまだ実現できてないんです。他社にない技術を太陽誘電が持っていることで競争優位性が生まれます。そうなると自社製品の価格を上げることができるというわけです。
前回決算振り返り
では前回の決算を振り返りましょう。売上高は4・1%増なんで大したことないですね。一方で営業利益が91・2%と2倍近く成長しています。さらに純利益は前年同期比で約6・4倍。通期の見通しも良くて来年3月期の予想は、売り上げが8・1%と大したことないんですけど、営業利益は50%増。これも評価されて株価が上昇。
売り上げ成長はひと桁台で大したことないですが利益成長が伸びているというのは、MLCC自体の価格が上がっていることの証明になります。MLCCの価格上昇はキオクシアのSSDの価格が上がったことで株価が暴騰したことを想起できますよね。
またぐの? またがないの?
しかし結論としては8月5日の決算は「またぎません!」。理由としては前回の決算の時に会社が発表した純利益予想が180億円。それに対して市場予想平均が243億円で、会社予想をかなり上回っています。要はめちゃくちゃ期待されてる。決算はいいと思うんですが、この高い期待を超えるにはスーパー神決算を出さないといけないということです。
PERが63倍に拡大
しかも今回の株価急騰後の予想PER(株価収益率)は約63倍まで拡大。PERは、株価が割高か割安かを示す目安。日本株だと15~20倍を超えると「割高」と判断されます。となると太陽誘電の予想PER63倍はかなりの割高。このことから成長への期待がすでに株価に十分織り込まれていることになります。もし、この高い期待を超えられなかったら、暴落は免れない。となると、持ち越すのはなかなか怖いですよね。ということで太陽誘電の決算は「またぎません!」。
次回は大型IPOとして話題になり、初決算を迎えるスペースXを取り上げます。
※本記事は特定の株式の購入や売却を推奨するものではありません。本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。投資判断は自己責任で行ってください。















