白星を配り続けたツケが、ついに主力解体という形で回ってきた。ナ・リーグ西地区で首位を独走するドジャースに23日(日本時間24日)現在22・5ゲーム差をつけられ、42勝60敗で同地区4位に沈むジャイアンツが、トレード期限を前に難しい決断を迫られている。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は24日(同25日)、他球団から問い合わせが相次いでいる主力3人のうち、マット・チャプマン内野手(33)がレッドソックスの補強候補に浮上したと伝えた。

 米紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者は複数球団がジャイアンツにチャップマン、ウィリー・アダメス内野手(30)、ラファエル・デバース内野手(29)の獲得可否を照会したと指摘。チャプマンについてはヤンキース、フィリーズ、レッドソックスが移籍先として合致する可能性を挙げた。チームは直近5連敗。今季の巻き返しが絶望的となる中、8月3日のトレード期限までに高額契約を抱える主力を放出し、再建へかじを切るかが焦点となっている。

 一方のレッドソックスは、22日(同23日)のオリオールズとのダブルヘッダー第1試合で球団記録に並ぶ15連勝を達成。第2試合で連勝こそ止まったものの、52勝49敗と白星を先行させ、ア・リーグのプレーオフ圏に一気に浮上した。わずか数週間前まで売り手に回る可能性もささやかれていた状況から一転し、打線強化へ動く「買い手」として注目されている。

 チャプマンは今季、打率2割3分5厘、7本塁打、42打点、OPS・692。打撃成績は迫力を欠くものの、ゴールドグラブ賞5度を誇る守備力は健在で、短期決戦を見据えるチームにとって計算できる存在だ。ただし最大の障害は、2030年までの6年総額1億5100万ドル(約247億6000万円)の大型契約。今季終了後も4年総額1億ドル(約164億円)が残り、獲得側には重い負担となる。

 前出の「ON SI」は、ダービンが三塁の定位置をつかみつつあることも踏まえ、現時点でチャプマンはレッドソックスにとって最適解ではないとの慎重論も示した。それでも15連勝で一変したボストンの情勢と、崩壊寸前のサンフランシスコの思惑が重なれば、大物移籍が現実味を帯びても不思議はない。

 ジャイアンツがどこまで年俸を負担するかを含め、期限直前の駆け引きが注目される。